結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
デザートまで堪能し、史花たちは再びタクシーに乗り込んだ。
普段はあまりお酒を飲まないくせにメイン料理のあともワインを飲み続けたせいで、体が熱いうえに浮いているみたいにふわふわする。ついでに頭もぼんやりだ。
「優成さんと手を繋ぎたい」
自分でも大胆だなと思いながら、囁き声で素直に要望を伝える。お酒のせいにして今ならなんでも言える気がしたし、なにを言っても許される気がした。
甘えたくなるのも酔ったせいなのか。無性に優成に触れたい。
焦点の定まらない目で見つめると、優成は一瞬フリーズした。
「やばいな」
ぼそっと呟いた彼の声を耳が拾う。
(酔っぱらいって思われたかな……)
これでは好かれるどころか嫌われると慌てたが、アルコールの回った体は言うことを聞いてくれない。そんな状況なのに瞼は重くなり、開いているのがつらくなってきた。
(どうしよう、こんなときに眠くなるなんて)