結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 音声をスピーカーに切り替え、木原にも共有する。ほかの航空機を担当しているディスパッチャーたちも一様に史花のほうを見た。


「どのような問題ですか?」
『圧力の低下だ。今、燃料システムの再設定を試みている』


 史花は木原と顔を見合わせた。


「一時的なものだとは思うが……」


 木原が眉間に皺を寄せる。

 機械である以上、航空機の不具合を完全に失くすことは難しい。とはいっても航空機は重複し、それぞれがカバーし合うシステムで運航されており、不具合が発生してもバックアップシステムによって安全な飛行や着陸ができるようになっている。
 だからきっと大丈夫だと、史花は自分に言い聞かせる。


『再設定したが変わらないな』
「ほかに手段はありませんか?」


 必要に応じて整備士をここへ呼び、意見を仰ぐことも視野に入れる。
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