結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
翌日の午後、休みの史花は玄関のドアが閉まる音を聞きつけ、スリッパの音を響かせて駆けつけた。
「おかえりなさい!」
飛びつく勢いで彼の前で足を止めると、優成は両腕でしっかり受け止めてくれた。たった二日会えなかっただけとは思えないほど恋しかったのは、昨日のシステムトラブルのせいだろう。
「ただいま」
まだ慣れないけれど大好きな優成の香りに包まれ、胸が高鳴ると同時に妙にほっとする。
体を引き離されると同時に唇が重なった。軽く食んでから離れる。
「昨日はありがとう」
「無事で本当によかったです」
航空機はひとつのミスや故障が命取り。昨日のハラハラした時間を思い出すだけで未だに体が震える。
乗客たちはオーシャンエアラインが手配したバスで関西国際空港へ移動し、事なきを得た。
「史花の適切な判断のおかげだ」