結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 音声データを優成のスマートフォンに送ってもらい、未希を玄関で見送る。


「史花、小早川環と決着をつけてこよう」
「小早川さんと決着……。そうですね、私もそうしたいです」


 このままではいられない。
オーシャンエアラインのオフィスに電話をかけて環の出勤状況を問い合わせると、今日はオフだという。フライトで遠方でなくて助かったが、直接彼女と連絡を取る以外にない。

ところが優成に困った様子はなく、涼しい顔をしてスマートフォンを触っていた。


「彼女の連絡先、知ってるんですか?」


 つい、どうして?という気持ちが滲んでしまい、少しバツが悪い。そんなことを気にしている場合ではないのに。


「誤解しないでくれ。誰に聞いたのか知らないが、彼女から何度か電話をもらってる」


 優成は釈明しながら微笑み、今度はスマートフォンの履歴を辿って「たぶんこれだろう」と未登録の電話番号をタップした。

 彼女がすぐに出たのが、電話口から漏れ聞こえる。
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