結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
(ないない。どう考えてもありえないわ)

 頭をぶんぶん横に振って否定する。想像するのも申し訳ないくらいに不釣り合いだ。

 なんの面白みもない地味な史花が、スペックの高い彼と結婚していいはずがない。喜乃には申し訳ないけれど、やはり答えはノーだ。とはいえ史花が返事をする前に彼のほうからお断りだろう。


「そんなに頭を振って、どうかしたの?」


 琴子がクスクス笑いながらキッチンに入ってきた。


「あ、ううん。なんでもない」


 取り繕ってカレーを皿に盛り、ダイニングテーブルに並べる。琴子と揃って「いただきます」と手を合わせた。


「それで今日はお友達とのお茶はどうだった? 喜乃さんと言ったかしら」
「うん、喜乃さん。……楽しかったよ」


 つい目が泳いでしまった。楽しかったというよりは、ものすごく緊張して体は未だにカチコチだ。


「そう、それはよかったわ。でもお母さんは、たまにはデートの話も聞きたいんだけどね」
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