結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
いきなり謝る優成に、史花も頭を下げる。


「勇み足の祖母を許してほしい」
「許すもなにも、喜乃さんはなにも悪くありませんから」


 孫を想うがゆえの行動だったのだろうから。


「それで先日の件だけど」
「本当に大丈夫です。津城さんのお気持ちならわかっていますから」


 返事を聞くまでもない。いくら考えなおそうが、固い意思に変化はないだろう。


「俺との結婚を前向きに考えてほしい」
「はい、前向きに――って、……はいっ!?」


 彼の言葉をなぞったあと声がひっくり返った。

(前向きに……? どういうこと?)

 激しく瞬きを繰り返して彼を見つめ返す。

 優成は真顔で、冗談を言っているようには見えなかった。そもそも彼とはジョークを飛ばし合うほど親しい仲でもない。
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