結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
〝しばらくは注目の的〟という木原の言葉は、まさにそのとおりだった。
『どうしてあんな地味な横瀬さんがエリートパイロットの津城さんと結婚できたの?』
そんなヒソヒソ声があちこちから聞こえてくる。史花がトイレに立てば視線があとを追いかけ、ドリンクコーナーでコーヒーを調達していれば『津城さんがお相手って本当?』と声をかけられる。
〝おめでとう〟の言葉がないのは、史花がこれまであまり上手に人付き合いをしてこなかったせいもあるが、相手が優成だからという点が大きいだろう。特に女性たちからは〝どうして?〟と疑惑に満ちた目を向けられている。あまり好意的ではない目だ。
区切りのいいところでお昼をとろうと社員食堂へ向かう途中、唐突に通路を塞がれた。
「ちょっといい?」
史花の前にCAの小早川環が立ちはだかる。後ろにはふたりのCAを従えていた。
「どういう手を使って津城さんと結婚したの?」
両腕を胸の前で組み、詰問口調で問いかける。