結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
その夜、史花は未希とふたりで社員食堂へやって来た。
食券機に向かった未希と別れ、史花は空いているテーブルに向かう。空港内のレストランに行った人が多いのか閑散としている。
キッチンカウンターからほど近いテーブルに座ってお弁当を広げているうちに、トレーを手にしてきた未希が向かいに座る。デミグラスソースのハンバーグ定食だ。
「いつもお弁当って偉いですね」
「残り物の使い回しが多いし、手をかけているわけじゃないですから」
今日はほうれん草のめんつゆバター炒めと冷凍イカの生姜焼きを詰めてきた。
休みの日に作り置きを何品か作るときもあるが、それも気が向けばの話だ。
「彩は綺麗だし栄養バランスもよさそう。旦那様にも作ってあげるんですか?」
「いえいえ、作ってないです」
お弁当どころか自宅での食事も一度もない。
(もちろん、そんなことは絶対に言えないけど)