あなたが運命の番ですか?
あなたが恋しい(軽度の性描写あり)
「鏑木さん、テスト勉強に付き合ってくれてありがとう!おかげで全教科赤点回避できたよ!」
全てのテストが返却された後、私は鏑木さんにお礼をした。
「いいよ、いいよ。春川さんが頑張ったからだよ」
鏑木さんはカラッとした笑顔で、そう返してくれた。
8月初旬、人生2度目のヒートが始まった。
前回の経験で、ヒートの兆候が何となく分かったため、事前に抑制剤を服用することができた。
「寿々ちゃん、具合はどう?」
自室で腹筋をしていると、お母さんが心配そうに様子を見に来た。
「微熱があるくらいかな?」
微熱はヒートの症状の1つで、抑制剤を服用していても基本的に微熱は出るそうだ。前回の時も、7日間微熱が続いた。
「腹筋してたの?」
お母さんは不思議そうに尋ねる。
「あぁ……、うん。軽く身体動かしておいた方が楽になるって、部活の先輩が言ってて……」
まさか「身体が悶々とするから、運動で解消している」なんて言えない。
今日は、朝からやけに下腹部が疼いて仕方がないのだ。
「あら、そう……。お母さん今からパートに行ってくるけど、お昼は冷蔵庫に素麵があるからね。何かあったら、すぐに電話してね」
「うん、ありがとう。いってらっしゃい」
家に1人きりとなって数十分後、東部長のアドバイス通り腹筋やら腕立て伏せやらを試してみたが、身体のもどかしさは収まらない。
ヒートと言えど、抑制剤を飲んだ状態でここまで身体が疼くのは初めてだ。
いや、身体の疼きだけではない。人肌恋しさも感じる。
私は飾ってあるハルトくんのブロマイドを手に取る。
ハルトくん……。
いや、私が求めているのはハルトくんじゃない。
私はベッドの上に横たわる。
そして、目を閉じる。
――春川さん。
「前園先輩……」
私の手は、自然と下腹部に触れていた。
「んっ……」
軽く身体が跳ねる。
――春川さん、ここ、気持ちいいの?
「う、うん……」
布越しに触れていた手を、下着の中へと滑り込ませる。
「んんっ」
手が敏感な部分に触れた瞬間、身体に電流が走り、腰が浮いた。
「せんぱ……、あっ、もっと……」
今、私の身体に触れているのは、前園先輩の大きくてゴツゴツした手だ。
前園先輩は、耳元で囁きながら、優しく愛撫してくれているのだ。
胸の突起を指先で引っ掻いて、下腹部を攻め立てて――。
「あっ――」
そして、私は身体を仰け反らせて達した。
私は余韻に浸りながら、ゆっくりと目を開ける。
部屋には、私1人きりだ。
「先輩……」
途端に心細くなった。
「前園先輩……、会いたい……」
私は目に涙を浮かべながら、枕に顔を埋めた。
全てのテストが返却された後、私は鏑木さんにお礼をした。
「いいよ、いいよ。春川さんが頑張ったからだよ」
鏑木さんはカラッとした笑顔で、そう返してくれた。
8月初旬、人生2度目のヒートが始まった。
前回の経験で、ヒートの兆候が何となく分かったため、事前に抑制剤を服用することができた。
「寿々ちゃん、具合はどう?」
自室で腹筋をしていると、お母さんが心配そうに様子を見に来た。
「微熱があるくらいかな?」
微熱はヒートの症状の1つで、抑制剤を服用していても基本的に微熱は出るそうだ。前回の時も、7日間微熱が続いた。
「腹筋してたの?」
お母さんは不思議そうに尋ねる。
「あぁ……、うん。軽く身体動かしておいた方が楽になるって、部活の先輩が言ってて……」
まさか「身体が悶々とするから、運動で解消している」なんて言えない。
今日は、朝からやけに下腹部が疼いて仕方がないのだ。
「あら、そう……。お母さん今からパートに行ってくるけど、お昼は冷蔵庫に素麵があるからね。何かあったら、すぐに電話してね」
「うん、ありがとう。いってらっしゃい」
家に1人きりとなって数十分後、東部長のアドバイス通り腹筋やら腕立て伏せやらを試してみたが、身体のもどかしさは収まらない。
ヒートと言えど、抑制剤を飲んだ状態でここまで身体が疼くのは初めてだ。
いや、身体の疼きだけではない。人肌恋しさも感じる。
私は飾ってあるハルトくんのブロマイドを手に取る。
ハルトくん……。
いや、私が求めているのはハルトくんじゃない。
私はベッドの上に横たわる。
そして、目を閉じる。
――春川さん。
「前園先輩……」
私の手は、自然と下腹部に触れていた。
「んっ……」
軽く身体が跳ねる。
――春川さん、ここ、気持ちいいの?
「う、うん……」
布越しに触れていた手を、下着の中へと滑り込ませる。
「んんっ」
手が敏感な部分に触れた瞬間、身体に電流が走り、腰が浮いた。
「せんぱ……、あっ、もっと……」
今、私の身体に触れているのは、前園先輩の大きくてゴツゴツした手だ。
前園先輩は、耳元で囁きながら、優しく愛撫してくれているのだ。
胸の突起を指先で引っ掻いて、下腹部を攻め立てて――。
「あっ――」
そして、私は身体を仰け反らせて達した。
私は余韻に浸りながら、ゆっくりと目を開ける。
部屋には、私1人きりだ。
「先輩……」
途端に心細くなった。
「前園先輩……、会いたい……」
私は目に涙を浮かべながら、枕に顔を埋めた。