あなたが運命の番ですか?

偽善者

「先輩、この後、一緒に夕飯食べませんか?」
 ボディタオルで橘先輩の背中を洗いながら、アタシはそう尋ねた。
「えぇっ、何急に……」
「いや、また一緒にミルキーウェイへ行きたいなぁって……。今日は友達と遊んで、その後一緒に夕飯も食べてくるって、ママに伝えてます」

 8月下旬、この日は昼過ぎから橘先輩の自宅へ行き、今は行為が済んで一緒にシャワーを浴びている。
 この夏休みの間も、アタシは橘先輩と何度か会っていた。
 しかし、橘先輩と食事をしたのは、期末テスト前のあの日の1回きりだ。
 また先輩と食事をしたいと思い、アタシは思い切って誘ってみた。

「……まあ、いいけど」
 橘先輩はそっぽを向きながら返事をした。
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