あなたが運命の番ですか?

アタシたちは恋人同士☆

「橘先輩……」
 アタシは、橘先輩をベッドに押し倒しながら口付けた。
 
 文化祭終わりの放課後、アタシたちは橘先輩のアパートへやって来た。
 そして、以前のように先輩の部屋に直行し、ベッドの上で唇を重ねている。しかし、以前のように欲望のまま貪り合うキスではなく、今は優しく愛を確かめ合うようなキスをしている。
 今まで何度もキスをしたのに、それ以上のことだって散々してきたのに、アタシは今まで経験したことのないくらいドキドキしている。
 
「星宮さ……」
 唇を少し離した瞬間、橘先輩はアタシの名前を呼んだ。そして、アタシはその声を飲み込むように、再び口を塞ぐ。

 口付け合いながら、アタシはワイシャツの裾から手を忍ばせ、橘先輩の肌に触れる。
「んっ、ふ……」
 橘先輩は、アタシが少し脇腹を撫であげただけで、身体をビクビクと震わせる。
 久しぶりに触る橘先輩の肌は、相変わらずスベスベとしていて、まるでシルクのようだ。ずっと飽きずに触っていられる。
 
「ね、ねぇ……」
 アタシが指先を橘先輩の肌に滑らせていると、先輩が口を開いた。
「じ、焦らしてる……?」
 橘先輩は、もどかしそうな顔で問い掛けてくる。
「ああ、すみません、つい……」
 どうやら、アタシが腹や胸の周りを撫でるばかりで肝心なところに触れないため、橘先輩に「焦らしている」と思われたようだ。

 アタシは橘先輩のワイシャツを脱がす。すると、先輩は突然顔を真っ赤にして、両手で胸を隠し始めた。
「何で隠すんですか?」
「は、恥ずかしい……」
「ええっ、今更ぁ?」
「だって、今までと違う……」
 橘先輩は、恥ずかしそうに顔を背けてしまう。その様子を見て、アタシは思わず笑う。
 
「ふふっ、そうですね。今日からアタシたち、『恋人同士』ですもんね」
「なっ――!?」
 橘先輩はさらに顔を赤くさせ、目を見開いてこっちを見た。
 アタシは橘先輩の気が緩んだ隙に、胸を隠している先輩の手を剥がし、先端を舐めた。
「あっ――」

 アタシは胸の突起を舌先で転がしたり、吸い上げたりする。そのたびに、橘先輩は甘い声を上げて、腰を浮かせる。
「先輩、乳首好きですもんね」
「やっ……、しゃべ、んないで……」
 
 顔を真っ赤にして、以前よりも余裕の無さそうな反応を見せる橘先輩に、アタシは興奮する。
 恥ずかしそうな先輩、可愛いな。もっと恥ずかしがっているところが見たい。

 アタシは起き上がり、橘先輩の足の間へ移動して、先輩のズボンと下着を脱がす。すると、橘先輩の勃ち上がったモノが顔を出した。
 アタシは腰を曲げ、橘先輩のモノへと顔を近づける。
「えっ?ま、待って、それ――」
 アタシは橘先輩の制止を聞かずに、そのまま先輩のモノを口に含んだ。
「あぁっ――!?」
 口に含んだ瞬間、橘先輩は身体を仰け反らせる。
 
 アタシは橘先輩がいつもしてくれたように、先輩のモノを舐める。
「する側」は初めてだが、案外抵抗はなかった。
 
「あっ……、それ、やば……」
 橘先輩は力なく、アタシの頭を掴む。
 
 アタシはもっと可愛い反応が見たくなり、既に愛液を溢れさせている後孔に中指を1本()れた。
「ひっ!?」
 
 アタシは指を奥まで挿れてナカを探り、先輩の1番弱い部分をグッと押した。
「だめ、そこ……」
 アタシは橘先輩のモノを吸い上げながら、指を抜き差しし、何度も弱いところを擦る。
 
「だめっ、だめ……、も、はなし――」
 橘先輩がグッと力を込めてアタシの頭を押すので、アタシは思わずモノを吐き出してしまった。
 
「あぁ――ッ」
 アタシが橘先輩のモノを吐き出した瞬間、先輩は透明に近い白濁を吐き出し、それがアタシの顔にかかった。

「うわっ!?」
 アタシは驚いて顔をしかめた。
「――あっ、ご、ごめん!」
「あははっ、大丈夫ですよ」
 アタシは顔に付いた生温かい液体を、ティッシュで拭う。

「初めてやってみましたけど、イッちゃうくらい気持ち良かったなら、嬉しいです」
 アタシは謎の達成感を味わう。
「……ぼ、僕も、初めて、された……」
「えっ」
 恥ずかしそうに口ごもる橘先輩の言葉に、アタシは絶句する。
 
「えっ、されたの、初めてなんですか……?」
「は、初めてだよ……。今まで、咥えさせられてばっかりだったし……」
 他の人との性行為を匂わせる発言に、アタシは内心ムッとしたが、それ以上に嬉しさがあった。
 
「先輩の『初めて』になれたのなら、嬉しいです」
 アタシがそう返すと、橘先輩は不服そうに口をへの字に曲げる。
 
「星宮さんもさっさと脱いでよ」
「ふふっ、分かりましたよ」
 アタシは橘先輩と同じように、全裸になる。

「僕も舐めてあげるよ」
「いや、アタシは大丈夫です。このまま挿れたい……」
 アタシのモノは、既にそそり立っている。
 
「えー、何?もしかして、もう我慢できないの?」
 橘先輩は、ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべる。
「……はい。もう先輩のナカに挿れたくてしょうがないです」
「――っ!?」
 アタシが真っ直ぐ目を見て淀みなく返すと、橘先輩は目を見開いて声にならない声を上げる。
 
「挿れてもいいですか?」
「……か、勝手にすればいいじゃん」
 橘先輩はプイッと顔を背ける。
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