あなたが運命の番ですか?
寿々と優一郎☆
2年半後、卒業式――。
「寿々!写真撮ろ!」
卒業証書の入った筒とスマホを持った朱音ちゃんが、私に声を掛ける。
「うん、撮ろ」
私たちは「卒業おめでとう」と書かれた黒板を背に、朱音ちゃんのスマホでツーショット写真を撮った。
「写真、メッセージで送るね。ついでに、真琴にも送っとこ」
私のスマホに、朱音ちゃんから先ほどの写真が送られてきた。
「真琴も、卒業式に来られたら良かったんだけどねぇ」
「そうだね。でも、まこちゃん、今忙しいもんね」
まこちゃんは年明けからドラマの撮影で忙しいらしく、卒業式には参加できなかった。
まこちゃんは2年生の秋に放送されたドラマの出演をきっかけに、新人女優としてテレビや映画に引っ張りだことなっている。その影響で、まこちゃんはなかなか学校に来られなくなり、演劇部も退部した。
しかし、私たちは以前と変わらず、友達同士だ。
「寿々は、今日引っ越すんだっけ?」
「うん。優一郎くんが車で迎えに来てくれるの。朱音ちゃんは、3月の末だったよね?」
「うん、そう。一人暮らしかぁ、不安だなぁ」
朱音ちゃんは国立大学に推薦で合格し、春から地元を離れて一人暮らしを始めるそうだ。
お互いに新しい生活が始まり、今までのように会うのは難しくなるだろう。そのことを考えると、とても寂しい気持ちになる。
「正月とか、たまにこっちに帰ってくるつもりだからさ。その時は、一緒に遊ぼうね。タイミングが合ったら、真琴も一緒に」
朱音ちゃんは目に涙を浮かべながら、ぎこちなく笑う。
「もちろん、そのつもりだよ」
私は笑顔で答えた。
すると、まこちゃんからメッセージが送られてきた。
「2人だけズルい!」
私たちは、まこちゃんのメッセージを見ながら、クスクスと笑い合った。
「寿々!写真撮ろ!」
卒業証書の入った筒とスマホを持った朱音ちゃんが、私に声を掛ける。
「うん、撮ろ」
私たちは「卒業おめでとう」と書かれた黒板を背に、朱音ちゃんのスマホでツーショット写真を撮った。
「写真、メッセージで送るね。ついでに、真琴にも送っとこ」
私のスマホに、朱音ちゃんから先ほどの写真が送られてきた。
「真琴も、卒業式に来られたら良かったんだけどねぇ」
「そうだね。でも、まこちゃん、今忙しいもんね」
まこちゃんは年明けからドラマの撮影で忙しいらしく、卒業式には参加できなかった。
まこちゃんは2年生の秋に放送されたドラマの出演をきっかけに、新人女優としてテレビや映画に引っ張りだことなっている。その影響で、まこちゃんはなかなか学校に来られなくなり、演劇部も退部した。
しかし、私たちは以前と変わらず、友達同士だ。
「寿々は、今日引っ越すんだっけ?」
「うん。優一郎くんが車で迎えに来てくれるの。朱音ちゃんは、3月の末だったよね?」
「うん、そう。一人暮らしかぁ、不安だなぁ」
朱音ちゃんは国立大学に推薦で合格し、春から地元を離れて一人暮らしを始めるそうだ。
お互いに新しい生活が始まり、今までのように会うのは難しくなるだろう。そのことを考えると、とても寂しい気持ちになる。
「正月とか、たまにこっちに帰ってくるつもりだからさ。その時は、一緒に遊ぼうね。タイミングが合ったら、真琴も一緒に」
朱音ちゃんは目に涙を浮かべながら、ぎこちなく笑う。
「もちろん、そのつもりだよ」
私は笑顔で答えた。
すると、まこちゃんからメッセージが送られてきた。
「2人だけズルい!」
私たちは、まこちゃんのメッセージを見ながら、クスクスと笑い合った。