あなたが運命の番ですか？

　花の植え替え作業は思っていたよりも時間が掛かり、着替え終わって帰る頃には１８時になっていた。
「帰り遅くなっちゃってごめんね。途中で切り上げれば良かったね」
　帰り際、東部長はそう謝り、「帰り、気を付けてね」と言い残して私と別れた。

　駅のホームに着くと、私は念のために、お母さんに「今から電車に乗る。ちょっと遅くなる」とメッセージを送った。
　今日、お母さんはドラッグストアのパートがあって、帰りが１８時半だったはずだ。
　メッセージを送ってから１５分後、お母さんから「大丈夫？駅まで迎えに行こうか？」と返信が来た。
　確か、お母さんのパート先から駅まで自転車で２０分以上掛ったはずだ。
　私はお母さんのメッセージに対して、「大丈夫だよ」と返した。