あなたが運命の番ですか？

　橘先輩をベッドの上に押し倒し、舌を絡めながらアタシは裾から服の中に手を入れる。
　指先で肌をなぞると、先輩は分かりやすくピクピクと身体を震わせた。
　アタシは唇を離し、セーラー服の裾を掴んでたくし上げる。
「――はあっ！？」
　露わになった橘先輩の上半身を見て、アタシは驚愕した。
　
「何でブ(・)ラ(・)ジ(・)ャ(・)ー(・)を着けてるんですか！？」
　橘先輩は、ピンクのブラジャーを着けていた。
「女装してるのに、下着が普通の男物って萎えちゃわない？」
「えぇ……」
　あっけらかんとした様子で答える橘先輩の言葉に、アタシは理解が追い付かない。
「これ、ちゃんと通販で買った女装用のやつだから安心して」
「……一体、何を安心すればいいんですか」
　アタシは呆れながら返す。
　よく見れば、女装用（男性用）のブラジャーだからなのか、カップ部分が膨らんでおらずペタッとしている。
　何だかいらない知識を得てしまったような気がする。

「早く続きシてよ」
　橘先輩はアタシの両手を掴んで、自身の胸元へ当てる。
「……分かりましたよ」
　アタシは先輩の望み通り、ブラジャーの上から乳首をギュッと抓(つね)った。
「あっ――」
　すると、橘先輩は甘い声を漏らしながら身体を仰け反らせた。
　アタシは、下着の上から何度も乳首を指先で引っ掻く。そのたびに、先輩は顔を真っ赤にして身体を震わせる。

　アタシは橘先輩のブラジャーをたくし上げ、真っ赤に尖った乳首を口に含んだ。
「あぁ――」
　吸ったり舐めたりするたびに、橘先輩は甘い声を上げ、強請るように自身の下腹部をアタシの腹部に押し当てる。
　アタシは１度口を離し、先輩のスカートを捲った。
　スカートの下に穿いている下着は、いつものボクサーパンツではなく、ブラジャーとセットであろうレースのショーツだった。何となく予想はしていたが――。
　
　アタシは下着の上から、テントを張っている先輩のモノを指先で撫でる。
　アタシはショーツ越しに性器を扱いてあげながら、乳首に舌を這わせる。
「あっ、あ……」
　橘先輩は身体をビクビクと震わせながら、ゆらゆらと腰を揺らす。

　そろそろ後ろも慣らしてあげようと、アタシは橘先輩のショーツを脱がせた。
「も、もぅ……、挿(い)れて」
　すると、橘先輩は蕩けた顔で、自ら足を大きく広げながら、そう強請ってきた。
「えっ、でも、解さないと……」
「だいじょうぶだから……、おねがい」
　橘先輩は腰を揺らしながら強請る。
　こんなふうに煽られてしまうと、アタシの理性は簡単に吹き飛んでしまう。
「……っ、どうなっても知りませんよ」

　アタシは自分のスカートをたくし上げて下着を脱ぎ、既にガチガチになったモノをゆっくりと橘先輩のナカに挿入していく。
「あぁっ――」
　先輩のナカはもう既に濡れていたが、やはりいつもより狭い。
「んっ……、大丈夫、ですか？」
「だい、じょ、ぶ……。も……、うごい、て……」
　橘先輩は蕩け切った顔で、ヘラッと笑う。
「い、痛かったら、言ってくださいね……」
　アタシはゆっくりと奥を突く。
「あ――」
　橘先輩はぎゅうっと締め付けながら、身体を仰け反らせた。
　
「んんっ――」
　アタシが腰を揺らすたびに、橘先輩は甘い声を漏らしながらシーツを掴んで快楽に身悶える。
　アタシはそんな先輩の姿を上から見下ろす。
　顔を真っ赤にして涎を垂らし、セーラー服とブラジャーをたくし上げて白い肌と勃ち上がった乳首を露わにし、スカートを穿いたままアタシと繋がっている橘先輩。
　そんな姿の橘先輩を見ていると、いつも以上にイケナイ事をしているような気分になる。

「あつい……」
　アタシは暑苦しさに我慢できず、１度腰を止めて、ブラウスを脱ぎ捨てた。
　そして、アタシは橘先輩の腰を掴んで、何度も激しく腰を打ち付ける。
　先ほどまで狭かったはずの先輩のナカも、もうすっかりトロトロになっていた。
　激しい快楽のせいで、橘先輩は身体を何度も仰け反らせる。
　先輩が何度もイッてナカを締め付けるので、アタシの限界も近づいていた。

「イッ――」
　アタシは橘先輩の奥に、自身の欲望を放った。
「あぁっ――！？」
　橘先輩もアタシを再度締め付けながら、絶頂を迎えた。

「あ、あぁ……」
　アタシは酷い脱力感で、橘先輩の上に倒れ込む。
「はぁ……、はぁ……」
　アタシたちは重なり合いながら、呼吸を整える。
　橘先輩の肩口に顔を埋めると、オメガのフェロモン独特の甘い香りが鼻孔をくすぐった。

「せんぱい……」
　アタシがそう呼び掛けながら顔を上げると、橘先輩はトロンとした目でアタシを見つめてきた。
　その目に吸い込まれるように、アタシは先輩と唇を重ねる。
　汗ばんだ身体を抱きしめ合いながら、まるで恋人同士のように何度も優しく互いの唇を啄んだ。