あなたが運命の番ですか?
 部屋の片隅で膝を抱えていると、床に置いているスマホから通知音が鳴った。
 どうやらメッセージが届いたようだ。相手は、――水瀬だ。
 
「明日の放課後、お前んち行っていい?」
 そのメッセージを見た瞬間、僕は深いため息と共に苛立ちを覚える。
「明日は無理」
 僕は投げやりな文章を返して、スマホを床に伏せた。
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