【プロット】 ボルダー選手は恋のホールドを完登する
プロット
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 白柳瑠唯(しらやなぎ るい)は彼氏の市森知也(いちもり ともや)とケンカした。
 知也の風俗通いがバレたためだ。
「お前のだるだるの体じゃ興奮しねーんだよ!」と文句を言う知也。
 瑠唯はショックを受けて別れを告げる。自分のなにもかもに自信をなくす。

 落ち込んでいる瑠唯を友達の爲田友里亜(ためだ ゆりあ)がボルダリングに誘う。
 高いところは怖いが、興味があって行ってみる。
 最近、石垣光輔(いしがき こうすけ)が優勝して話題になった。ずっとライバルにしている選手に戻って来てほしいと言っていたのも話題になった。
 実際にやってみると怖い。命綱なんてない。マットがあるが、それでもケガをするときはする。自分の手だけで登る。
 できた。爽快な達成感がある。
 自分への信頼がないとできない競技だ、と思った。
 自分の力、技を信じられないと登ることができないから。

 客の男にからまれる。教えたがりのナンパ。マウントとってくる。
 イケメン男性が助けてくれる。彼は大鳥空登(おおとり そらと)と名乗った。
 彼はさわやかに立ち去り、高い壁にアタックしていく。見事な登り方に見惚れて、あんなふうに登れたら、と憧れる。

 またボルダリングに行ってみる。空登とまた会う。
 恐怖心はあるが、彼にアドバイスをもらって前回は登れなかったのをなんとか登れるようになる。
 空登と仲良くなる。筋肉をつければいいってものじゃないと教わる。手よりも足が重要。手足が長いと不利な場合もあるし、セッティングをする人はそのあたりが不公平にならないように気をつけなくてはならない。

 もっとやりたくなって、ボルダリングのために筋肉を鍛え始める。
 空登を意識してしまい、友達に頼んで汗に落ちにくいメイクを教えてもらう。きれいになったね、と周りから言われる。
 元カレが、「俺のために痩せたのか」と言ってよりを戻そうとしてくるから断る。

 ボルダリングにいって、彼にそれを愚痴る。
 そこへ彼のライバルだった光輔が現れる。元トップ選手も今じゃただの人だな、と空登を馬鹿にする。
 空登は怪我で休養中のボルダリングの選手だった。引退もささやかれている。
 瑠唯が怒って彼に、次の大会で私があんたを負かして優勝するんだから! と言ってしまう。
「男女が違うから、あんたが女性部門で優勝したら俺の負けにしてやろう」
 とせせら笑う光輔。
「優勝できなかったらあんたは俺とつきあう。いいな」
 そんな、と青ざめる瑠唯。
「勝てるんならいいだろ。そうでもないとあんたと勝負するメリット、俺にはないからな」
 売り言葉に買い言葉で賭けを受ける。動画で賭けの証拠の動画を撮る。
 瑠唯、空登の特訓で頑張る。
 空登のボルダリングの動画を見る。ケガをしたときの動画は切なかった。あと少し、最後のストーンをつかもうとしてつかめずに落下してケガをした。

 ボルダリング場に知也が来て瑠唯にからむ。
「どうせ男が目的なだけなんだろ、続かねえよ」
「ちゃんとボルダリングが好きになったの! 大会だって出るんだから!」という瑠唯。
 空登が割って入って助けてくれる。
 知也、捨て台詞を吐いて帰る。
 大会のポスター。ドリンク一本無料配布、数量限定、と書いてあるのを見て、にやりと笑う知也。
 瑠唯、さらにがんばる。うまくはなるが、優勝は無理だろうと、空登は思う。
 大会のエントリー用紙を見て考え込む空登。

 大会当日。バレンタインが近い。トップのストーンがハートになっている。
 友里亜が応援に来てくれる。
 果たして、大会は一回戦で負けた。五級までの初心者用の部門なのに。
 ショックを受けていると、空登の名前がコールされて驚く。
「次は俺の番だ、君に負けてられない。俺もエントリーした」
 行ってくる、と彼。順調に突破。
 合間に元カレが現れて、空登を褒める。賛辞を述べてドリンクを渡す。最近はやりのドリンクで、この大会のスポンサーが無料で入口で配布している。
 無料配布のドリンクを差し入れるなんてケチくさい男、とあきれる瑠唯。

 ライバルの光輔も出場。順調に勝つ。
 それを見ながら空登がドリンクを飲む。
 試合を見守る瑠唯の隣に知也がくる。友里亜はお手洗いでいない。
「あいつは今日で終わりだ」
 と得意げに言う知也。
「あいつの飲み物に下剤を入れてやった」と言う。無料配布と同じドリンクを事前に買っておき、下剤を入れていた。主人公に飲ませるつもりで持ってきたが、空登に飲ませたほうが恥をかかせられると思ったのだ。
 瑠唯、慌てて彼に伝えに行こうとするが、乱入しようとするおかしな観客だと思われて係員に止められる。試合が始まり、間に合わない。
 空登と光輔、決勝で対戦。接戦で空登が勝つ。
 あのときつかめなかった石を、今度こそ掴んだ。
 瑠唯はほっとして喜びとともに彼のもとにかけつける。
 ドリンクに混ぜ物がしてあったと告げる。が、彼は飲んでなかった。
「知らない人からもらったものなんて飲まないよ」という空登。彼が飲んでいたのは同じメーカーの同じドリンクだが、自分で用意したもの。選手はたいてい、不用意に飲食しない。
 ほっとしたところに光輔が現れて、瑠唯は賭けを思い出す。
 彼が勝ったのはうれしいけど、自分は負けた。光輔とつきあわないといけないのか。
 約束だからな、と光輔は勝ち誇ったように笑う。
 光輔は勝負をすると決めたときの動画を瑠唯に見せたあと、空登の動画を見せてくる。
 空登が光輔に、俺が勝ったら彼女は俺のものだ、と挑戦している動画。
「やっと競技に戻ってきたな、嬉しいよ」
 と光輔は笑って空登に手を差し出す。がっちり握手する男たち。
 光輔は空登に競技に戻ってほしくて賭けを申しでていたのだったとわかる。

 そばで見ていた友里亜が、下剤入りのドリンクはどれかとたずねる。
 捨てる予定で印をつけておいてある、という。
 それを手に取ってしげしげと眺めたあと、なにかをごそごそしている友里亜。
 知也を見かけると、声をかけにいく。
「お疲れ様、素敵な方だなって思ってました。喉乾いてないですか、どうぞ飲んでください」と渡す。
 目の前で飲んだ知也に、
「それ、大鳥選手からもらったドリンクなんですよ」と言う友里亜。
「毒入りを飲ませたのか!」
 と怒る知也。
「毒ってなんのことですか?」
 と、とぼける友里亜。
 説明すると自分のしたことがばれると思い、焦る知也はそのまま逃げる。
「もしかして、あれ飲ませたの?」
 と不安になって聞く瑠唯に友里亜は笑う。
「飲ませると犯罪だから、飲んだとだけ思わせただけ。しばらくびびってればいいのよ」
 彼女が渡したのは受付でもらった無料配布のドリンク。
「あんたは仕返しなんて思いつかない善人だから、私がかわりに成敗してあげたわ!」
 と誇らしげな友里亜。

 大会の表彰式もなにもかも終わったあと、瑠唯は空登と一緒に帰る。
 空登のおかげで光輔と付き合わなくて済んだことにお礼を言う。だが、私、ものじゃないんだけど、とちくりと言う。彼が勝ったら自分のものだと言ったことがうれしかったのに、素直じゃない。
「ごめん。君を自由に、と言いたかったのに、誰にも渡したくないって思ったら、つい」
 空登に言われてどきっとする瑠唯。
 夕焼けの下、告白されて、OKする。



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