こじらせて、こじらせるほど。




「おいおい何怒ってんだよ〜、イライラはお肌に悪いぜ?」


「るっさいなぁ、あんたのせいだからね!もうこのコンビニ行けないじゃん!行きつけなのにー!」




ピッ、と音がして私の愛車のライトが2度、光った。鍵が開いた合図だ。そのライトに照らされ、奴が、ふーん?となぜかご機嫌顔。



「別にいいじゃん?ちょっとバイトに笑われたくらいでそんな動揺すんなよ、いい大人がさ?」



「いい大人が人にいちいち喧嘩売ってこないでくれるかな?」



「てか何も買わなくていーの?」



「うるさい!」




本当はストレス発散にちょっといいチョコと、帰りに飲むココアでも買おうと思っていた。でも、もうチョコでは到底発散できないくらいのストレスがこいつのせいで蓄積された。

やむを得ん。今日はストロングゼロをやけ飲みしよう。




そう固く決意し、運転席のドアを閉めようとしたら、それを強引に阻んできた、無駄に綺麗な手。




「ちょっと何!?」



「やるよこれ」





そしてポン、と私の膝の上に転がされた





…鮭おにぎり?





「これさっきあんたが買ってたやつじゃ…」




「やるよ。お前おにぎりの具で一番好きだろ、鮭」





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