貴方が結ぶ二重螺旋 ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
「百合花さん、まだ指輪を渡してなかったね。これを」
迅は懐からケースをとりだし、百合花に渡す。
百合花は驚いて受け取り、ぱかっと開ける。
中に入っている指輪の中心で大きなダイヤがきらきらと輝く。土台は二重螺旋を平面にしたかのようなデザインだ。
オーベルジュに来る前に調べてみたら、二重螺旋の端は結ばれずに離れたままだった。
だが、塩基によってしっかりと螺旋は結ばれている。
彼との間にもきっと同じくらい、いや、それ以上の絆を結んでいけるに違いない。
それを象徴するかのように、この指輪は円環となってつながっている。
歓喜とともにいろんな思いが浮かび、百合花の目が潤む。
迅は指輪を手にとると、百合花の左手をとり、薬指にはめてくれた。
百合花の胸は熱く鼓動を打ち、彼を見た。彼は優しく甘い笑みを浮かべて彼女を見つめ返す。
「ウェディングブーケはユリにするか? 会場もユリで飾ろう。ここはウェディングもやっているから、いっそここを会場にするか――だが、君には嫌な思い出の場所か?」
「ううん。出会った場所で結婚式なんて、素敵」
百合花がにっこりと笑みを向けると、迅はぐっと目を細める。
自然にふたりの顔が近付き、百合花は目を閉じた。雫がほろりと頬を伝う。
熱いくらいの唇が触れ、そのまま百合花を深く求める。
百合花は応えるように必死に彼にしがみついた。迅はそれを喜ぶようにさらに何度も口づける。
やがて唇を離した彼はしっかりと百合花を抱きしめる。
「百合花さん、愛してる。一生離さない」
「私も……」
百合花はうっとりと答える。
輝く未来にむかって、ふたりの螺旋はきらめきながら伸びていくように思えた。
終
迅は懐からケースをとりだし、百合花に渡す。
百合花は驚いて受け取り、ぱかっと開ける。
中に入っている指輪の中心で大きなダイヤがきらきらと輝く。土台は二重螺旋を平面にしたかのようなデザインだ。
オーベルジュに来る前に調べてみたら、二重螺旋の端は結ばれずに離れたままだった。
だが、塩基によってしっかりと螺旋は結ばれている。
彼との間にもきっと同じくらい、いや、それ以上の絆を結んでいけるに違いない。
それを象徴するかのように、この指輪は円環となってつながっている。
歓喜とともにいろんな思いが浮かび、百合花の目が潤む。
迅は指輪を手にとると、百合花の左手をとり、薬指にはめてくれた。
百合花の胸は熱く鼓動を打ち、彼を見た。彼は優しく甘い笑みを浮かべて彼女を見つめ返す。
「ウェディングブーケはユリにするか? 会場もユリで飾ろう。ここはウェディングもやっているから、いっそここを会場にするか――だが、君には嫌な思い出の場所か?」
「ううん。出会った場所で結婚式なんて、素敵」
百合花がにっこりと笑みを向けると、迅はぐっと目を細める。
自然にふたりの顔が近付き、百合花は目を閉じた。雫がほろりと頬を伝う。
熱いくらいの唇が触れ、そのまま百合花を深く求める。
百合花は応えるように必死に彼にしがみついた。迅はそれを喜ぶようにさらに何度も口づける。
やがて唇を離した彼はしっかりと百合花を抱きしめる。
「百合花さん、愛してる。一生離さない」
「私も……」
百合花はうっとりと答える。
輝く未来にむかって、ふたりの螺旋はきらめきながら伸びていくように思えた。
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