貴方が結ぶ二重螺旋 ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
デザートのムースにもユリ根が使われていて、ユリの花を象った立体的なホワイトチョコが飾られていた。
食事を終えると、迅に誘われて庭へと続くテラスに出た。
すでに晩夏となったせいか、夜気は涼しさをたずさえてふたりを包む。
闇の訪れた深い空の下、夜風に揺れるユリは銀色の光の波となり、幻想の世界に迷い込んだかのようだった。
「君と初めて会ったのはこのオーベルジュの開業パーティーだった。長いこと君を探して、ようやく最近、——君と再会する直前くらいに、このレストランが出会いの場所だったとつきとめた。それで婚約披露もこのオーベルジュにしたんだ」
「そうだったんですね」
どことなく見覚えがあると思ったのはそのせいか、と百合花は腑に落ちた。
「あのときは幼い正義感だけで君を救うと宣言したが、本当に君を助けることができて嬉しいよ」
「私も……あなたに会えて本当に嬉しい。ずっと探してくれていたなんて、もっとうれしい」
ずっと母と姉に虐げられていく人生だと思っていた。
螺旋がこんがらかっている、と思ったのはいつのことだっただろうか。
解き放ってくれたのが迅だったことが嬉しくてたまらない。
彼と再会したことで遺伝子が分裂するように運命が分岐し、新たな運命と結び付いたかのようだ。
「初めて会ったとき、君から目が離せなかった。俺のDNAにはきっと君への愛が刻まれているんだ」
迅の言葉に、百合花は顔を上げる。
「そうだったら嬉しい」
「間違いない、事実だ」
根拠なんてないはずなのに、と百合花はくすくすと笑う。
食事を終えると、迅に誘われて庭へと続くテラスに出た。
すでに晩夏となったせいか、夜気は涼しさをたずさえてふたりを包む。
闇の訪れた深い空の下、夜風に揺れるユリは銀色の光の波となり、幻想の世界に迷い込んだかのようだった。
「君と初めて会ったのはこのオーベルジュの開業パーティーだった。長いこと君を探して、ようやく最近、——君と再会する直前くらいに、このレストランが出会いの場所だったとつきとめた。それで婚約披露もこのオーベルジュにしたんだ」
「そうだったんですね」
どことなく見覚えがあると思ったのはそのせいか、と百合花は腑に落ちた。
「あのときは幼い正義感だけで君を救うと宣言したが、本当に君を助けることができて嬉しいよ」
「私も……あなたに会えて本当に嬉しい。ずっと探してくれていたなんて、もっとうれしい」
ずっと母と姉に虐げられていく人生だと思っていた。
螺旋がこんがらかっている、と思ったのはいつのことだっただろうか。
解き放ってくれたのが迅だったことが嬉しくてたまらない。
彼と再会したことで遺伝子が分裂するように運命が分岐し、新たな運命と結び付いたかのようだ。
「初めて会ったとき、君から目が離せなかった。俺のDNAにはきっと君への愛が刻まれているんだ」
迅の言葉に、百合花は顔を上げる。
「そうだったら嬉しい」
「間違いない、事実だ」
根拠なんてないはずなのに、と百合花はくすくすと笑う。