貴方が結ぶ二重螺旋  ~鋼鉄の敏腕弁護士は遺伝子レベルで彼女を愛す~
「それはOKだと受け取っていいのか?」
「……はい」
 照れてうつむきながら、百合花は答えた。

「ありがとう」
 迅は結局、百合花に手を伸ばして抱きしめた。

 夏の薄い服越しに彼を感じ、百合花はどきどきする。
 どうしたらいいのかわからず、硬直したように抱きしめられたまま過ごし、しばらくしてようやく彼が離れたときには、彼の甘いまなざしにすべての細胞が溶けそうだった。

 ああ、と百合花は酔いしれながら思う。
 彼が螺旋をほどいてくれる。きっとそうだ。
 こんがらかった螺旋をほどいて、自分をららかの劣化コピーではなく百合花にしてくれる。
 嬉しくて、ただ喜びをかみしめた。



 それからもユリ園を散策したふたりだが、いつしかその手は互いにしっかりと握られていた。
 お土産に食用のユリ根を買い、夕食をとってから帰宅する。

 明日、日曜日の夜からさっそく彼の自宅に行くことになり、昼のうちに必要なものを買いに行く約束をした。
 車を車庫に入れたあと、迅は待っていた百合花と一緒に玄関へ向かう。
 ドアを開けようとした迅は、百合花の様子がおかしいことに気がついて立ち止まった。

「どうした?」
 問われた百合花は潤んだ瞳で迅を見る。
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