クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
「俺の彼女なわけないとか言ってたな?」

そう言って詰め寄れば目をそらす稲盛梓。

「わかってんだろ? お前よりずっと綺麗だ。心も外見も全て。あれでお前さっき、牽制したつもりか?」

里帆は本当に綺麗だ。
こんな女よりもずっと。

それはこいつも絶対にわかったはずだ。

するとガラっと表情を一変させる稲盛梓。

「はぁーやめやめ。なんだ、彼女さんだったんですね」

「だからそう言ってるだろ」

「私、彼女持ちの男には興味ないんで。忘れて下さーい。さよならー」

「クククっ、わっかりやす」

思わずあまりの切り替えの速さに笑ってしまう。

「先生、彼女。大丈夫ですか? なんだか随分と自信無さそうでしたけど」

コイツ…

「余計なお世話だ」

「ふふふ。流星くん、里帆さんでしたっけ? 綺麗だ、可愛いってさっき騒いでましたよ? 先生もせいぜい頑張って下さいねー」

そう言ってさっさと行ってしまった。
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