クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
俺は頭よりも先に足が動き里帆の元へと駆け寄った。
「里帆」
里帆はそれは綺麗に着飾り、いつにも増し美しさに磨きがかかっていて、誰もが羨望の眼差しを向けていた。
人目もはばからずに抱き寄せてその唇に喰らい付いてしまいたい程に。
この極上の女は俺の女なんだと周りに見せしめてやりたくなるくらいに。
「飛鳥…」
里帆の瞳が揺れている。
酒のせいか頬を少し赤らめ潤んだその瞳に吸い寄せられそうになってしまう。
「不知火先生。俺、里帆ちゃ…
「流星くん! 里帆は諦めな! ほら行くよ!」
東雲流星が俺に何か言おうとした所で稲盛梓がやってきて腕を組んで連れ去って行った。
なかなか気が利くじゃないか。
「里帆」
俺は改めて里帆を呼ぶ。
「飛鳥…」
「綺麗だ」
そう言えばカアッと顔を赤らめる里帆。
「自覚した?」
里帆は潤んだ瞳を大きく広げる。
そしてどこか諦めたように微笑んだ。