クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
〜飛鳥side〜

「是非、会わせてくれ」

「本当に? ありがとう」

いや、むしろ俺の方こそありがとうだ。

まさかご両親に紹介してくれるなんて思ってもいなかった俺は一瞬何を言われてるのか理解できなかった。

こんなに嬉しいと思うなんて知らなかった。





翌日、チェックアウトをして早速タクシーで里帆の実家へと向かう。

「スーツにすれば良かったな」

「ふふ、大丈夫だよ」

「いやだめだろ」

「はは、真面目ー」

なんて言って笑ってやがる。
まったく呑気なもんだ。

昼間も営業しているらしく、実家と言っていたが向かった先はご両親が営む小料理屋の方だった。

暖簾を潜りガラガラっと縦格子の扉を開けると、早速元気な声が聞こえてきた。

「いらっしゃ…、あら! お帰り! え!? 何!?」

そこには里帆とそっくりな母親だろう女将が出迎えてくれた。

一瞬姉貴かと思うほどの若さで驚いたが一人娘だと聞いていたから直ぐに母親だと理解した。
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