クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
二人で飛鳥の家へと入る。

「ただいま」

私がそう言えば飛鳥はクスッと笑う。

「お帰り」

そう言って。

なんだか夫婦となって初めてのこのやり取りが嬉しくてたまらない。

こうして当たり前に帰ってきたと思える事も。

すっかり私の一部になっていたんだな…

手を引かれて階段を登ってリビングに入る。

飛鳥は大きな窓を一気に開けた。

スゥッと爽やかな風が入り込み新鮮な空気に入れ替わる。

「気持ちいい」

窓際にいた飛鳥が私の元まで来るとソファへと連れて行かれ、当たり前のように私を後ろから抱きしめるように座る。

「落ち着く」

飛鳥が私の肩に顎を乗せて後ろからそんな事を言ってそのまま頬にキスをされる。

「私も」

飛鳥はどこから出したのかマジシャンみたいに小さな箱を出して私を包み込むようにしながら、目の前でパカっと蓋を開けた。
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