クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
「お、お邪魔します! 集談社の中村です! 飛鳥先生!?」

玄関の中に入って叫ぶも返事がない。

「し、失礼しまーす!」

うわ、中も凄いな。
ついグルっと見回してしまう。

白亜の世界で広々としたホールの床はピカピカな大理石で敷き詰められており、豪邸そのもの。

いやいや、感心している場合ではない。

一階にはいないのかな?

アイアンで出来た宙に浮いたような階段がある。

そーっとそーっと登っていくとそこには物凄く広い空間のこれまたおしゃれ過ぎるリビングが出迎えてくれた。

が、なんだかゴチャついている。

デリバリーの食べ終わった容器が入っているだろうビニールの袋や、服などがあちこちに散らばっていて、テーブルの上には山のような本?

資料か?
いや書類もある?

空き缶や瓶もある。

んんー片付けたい!

「飛鳥先生ー! いらっしゃいますかー? 集談社の中村でーす! 中村里帆でーす! 先生ー!」

するとガチャっと奥のこれまた天井まで高さのあるオシャレなドアが開いた。

え…?

誰?
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