君を思うと、胸がぎゅっと痛くて
学校に着くと元気100倍って感じで近づいてくる陽菜。

「さ〜ゆ〜!!」

「こぉら陽菜、走るな」

「わぁ、怖い。はる兄かと思った(笑)」

正しくそのはる兄さんに、口を酸っぱく頼まれているのである。

「つか、お前もじゃん。さゆ」

ドン、と後ろから奏に背中を叩かれる。

「ま、確かにね。でも、アキ先生はそこまで厳しくないから。放任主義的な」

「放任主義がランド連れてくかよ」

「え、なになに〜! 昨日居ないと思ったらランド行ってたの!?」

「うん。はいお土産。陽菜の分」

「ありがとうっ!」

ひゃあかわいい〜とクルクル回りながら喜ぶ陽菜。

「今度さ、皆でも行こうよ。ランド」

「あぁ、いいな」

「奏会長の合格祝いとか!?」

「いいねー。じゃあ奏の奢りで」

「何でだよ!」

奏の進学する県立高校の合格発表が出るのは3月。
私、その頃ちゃんとここでこうして笑えてるのかな?

「じゃあ約束だー!」

陽菜が手を前に出したので、私は自然にその上に手を重ねる。
そして、仕方ねぇなと言いながら奏も手を重ねた。
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