色褪せぬ恋のポラロイド
「あ、ありがとうございます、、、。」
わたしが涙を流しながら、声を震わせて言うと、真吾様はわたしが泣いている事に気付き、慌ててわたしに駆け寄って来た。
「だ、大丈夫か?どうして泣いてるんだ?!」
「、、、真吾様のお気持ちが、嬉しくて。」
真吾様は困ったようにこめかみ辺りを人差し指でポリポリと搔くと、何と声を掛けたら良いのか分からなかったのか、不器用にわたしの頭に優しく手を乗せ、「突拍子もないことを言って、鈴を困らせて悪かった。鈴には、、、ゆっくり考えて決めて欲しい。」と言った。
「こんな夜分に長話をして悪かったな。部屋に戻って休むといい。」
「はい。真吾様、お気持ちを聞かせてくださって、ありがとうございました。それでは、おやすみなさい。」
わたしはそう言うと、涙を拭ってから一礼して、真吾様の部屋をあとにした。
わたしは自分の部屋に戻る途中で考えた。
わたしが真吾様に対するドキッとする気持ちと、慧吾様に対するドキッとする気持ちが違う。
これはどうゆうこと?
何の違い?
そう思いながら、自分の部屋に辿り着き、ドアを開ける。
「おかえり。」
「えっ?」
そこには、わたしのベッドで横になり、頬杖をつく慧吾様の姿があったのだ。