色褪せぬ恋のポラロイド
切なげな表情を浮かべる慧吾様。
かと思えば、急に「何て、鈴を困らせるようなこと言ってごめん!」と言い、慧吾様は微笑んでベッドから立ち上がった。
「もう、、、からかうのは、やめてください。」
「別にからかったつもりはないよ?さっき言ったのは本心。」
そう言って、慧吾様はわたしの目の前に立つ。
わたしはドキドキしながら、慧吾様を見上げた。
慧吾様、、、身長高くなったなぁ。
それと、距離が、近い、、、。
すると、慧吾様はわたしの頬を両手で挟み、それから頭にキスをした。
そしてわたしの顔を覗くと、「今日はこれで許してあげる。」と言ったのだ。
わたしの心拍数は更に上がっていく。
慧吾様ったら、、、やっぱり外国暮らしが長かったから、そんなことをサラッと出来るようになってしまわれて、、、!
「じゃあ、そろそろ部屋に戻るよ。」
そう言って、慧吾様はドアの方へ向かって歩き出す。
そして、ドアノブに手を掛け、こちらを振り向くと「でも、鈴が俺の嫁になってくれた時には、これだけじゃ終わらないからね?」とヘヘッと笑い、ドアノブを回し、ドアを開けると「おやすみ、鈴。」と優しく囁くように言って、慧吾様はわたしの部屋から出て行ったのだった。