色褪せぬ恋のポラロイド

次の日の朝。

「おはようございます。」

そう言ってキッチンに行くと、先に来て下ごしらえをしていた静恵さんがわたしの顔を見るなり「どうしたの?!その顔!」と言った。

「えっ?」
「酷いクマよ?!寝れなかったの?!」
「あぁ、、、なかなか寝付けなくて、、、」
「大丈夫?また倒れたりしない?」
「大丈夫です!昨日はずっとお休みいただいたので、今日は頑張らないと!」

そして、わたしは朝食の準備を始めた。

準備を進めていき、もう少しで作り終わるという時、「おはよう!」とキッチンに顔を出しに来た。

慧吾様の声を聞き、ドキッとしてしまうわたし。

ダメだ、どうしても意識しちゃう、、、

「あら、慧吾様。おはようございます!」
「おはよう、静恵。ん?それは味噌汁?」
「はい、お豆腐とわかめのお味噌汁です。」
「ちょっと味見させて?」

そう言い、慧吾様は静恵さんにお味噌汁の味見をさせてもらっていた。

「うん!旨い!」
「これは鈴が出汁をとったんですよ。」

静恵さんがそう言うと、慧吾様は「さすが鈴だね。」と言って、こちらへ歩み寄ってきた。

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