色褪せぬ恋のポラロイド

わたしが朝を迎えたのは、慧吾様の部屋だった。

ハッ!と飛び起きると、隣で慧吾様が「おはよう。」と余裕な表情でわたしを見ていた。

「すみません、すぐに着替えて朝の支度をします!」

そう言って、ベッドから下りようとすると、慧吾様はわたしの手首を掴み「鈴。」と呼んだ。

「は、はい。」
「今日の朝食時、みんなに伝えていいかなぁ?」
「え?」
「鈴を俺の嫁にしますって。」

わたしは慧吾様の言葉にドキッとしながらも頷き、「はい。」と返事をした。

すると、慧吾は満面の笑みでハハッと笑い「鈴が俺の嫁になってくれるなんて夢みたいだ。」と言ったのだった。


そして、慧吾様は本当に朝食時に旦那様、奥様、真吾様の居る前で「鈴と結婚します。」と伝えてくださった。

旦那様も奥様も賛成はしてくれたものの、いずれは慧吾様はカナダに戻る事になる事を心配してくださったが、わたしは「わたしは慧吾様に付いて行きます。そして、慧吾様のおそばで支えさせていただきます。」と覚悟を伝えた。

その時の真吾様はずっと黙ったままで一言も言葉を発しなかった。


それから月日が流れ、慧吾様がカナダに戻る日が決まった。

もちろん、わたしも慧吾様と一緒にカナダへ行くつもりだ。

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