Music of Frontier
悲報。

俺は全力で怒ったのに、生徒達は大爆笑。

俺の威厳に満ちた、厳格な教師人生は何処に?

「先生、そんな叱り方じゃ全然駄目ですよ」

「えっ、何で?」

何がいけないの?

どう怒るのが正解なの?

「普通先生が怒るときって、もっと口が悪くなったり、怒鳴ったり…」

「もっと口調が鋭くなるよね」

「そうそう。イライラしててさ、冷たい感じ」

「私が中学のときの先生なんて、怒ると机叩いたりしてたよ」

「えー…」

何それ。そんな怒り方するの?

そりゃ確かに、第二帝国騎士官学校の先生達も、そういう怒り方してたけど。

それどころか、ぶん殴ったり蹴り飛ばしたり、ビンタ平手打ちは当たり前だったけど。

「お前ら、そんなことも出来ないなら死んでしまえ!」と怒鳴られたこともしばしば。

普通に考えたらいかんよなぁ。死ねはいかん。

「だって…。そんな叱り方したら、傷つくでしょう…?」

「…」

「それに…俺だって、怖い先生だと思われたくないですし…」

厳格で真面目な先生になるのは良いけど。

怖い先生にはなりたくない。

そんな先生、皆嫌でしょ?

俺は皆に、アシスファルト語が得意になって欲しいだけであって。

誰かに畏れられたい訳じゃない。

「分かった。先生、根が優し過ぎなんですよ」

「そうそう。厳格な先生向いてないです」

「えぇ…。そうですか…?」

「そうですよ。無理せず、自然体で行きましょう」

「…」

俺はただ、ビシバシ指導するつもりだっただけなのに。

生徒に叱り方を注意され、無理するなとまで言われてしまった。

気のせいかな。なんか…目から汁が出そう。
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