Music of Frontier
予備校の講師になってから、一週間がたった。
「…はぁ~…」
授業後、俺は職員室に戻って、ぐでーん、と自分のデスクに突っ伏した。
だらしないことは自覚しているが、許して欲しい。
すると、そこに。
「ルトリア?大丈夫?」
「あ…ベーシュさん…」
講師仲間のベーシュさんが、俺に声をかけてくれた。
「何か悩みごと?」
「…あぅ~…」
たった一週間で、こんな弱音を吐くのはみっともないのだけど。
「…俺…教師向いてないんでしょうかね…?」
「何で?」
「なんか…こう、生徒に小馬鹿にされてると言うか…遊ばれてると言うか…」
…あんなに、色々頑張ったのに。
「全然厳格な先生になれてない気がするんですよ」
「…ルトリアは、厳格な先生になりたかったの?」
「え?はい…」
「それは無理だよ。ルトリアには」
…うん。
この一週間で、俺には無理かな~と朧気ながら勘づいていたけど。
ここまではっきり言われてしまうと、悲しみのあまり咽び泣きたくなるよね。
そこは嘘でも、「大丈夫よ」と言って欲しかった。
これもベーシュさんの気遣いなのだと思おう。俺に下手な期待を抱かせない為の。
「…そんなに無理ですか?」
「ルトリアには向いてないよ」
…それ、生徒にも言われた。
ベーシュさんもそう思うの?
「やっぱり俺、教師向いてないんですね…」
「違う。教師じゃなくて、厳格な先生になりたいっていうのが無理なだけ。教師自体は向いてるよ」
…?
向いてる?俺が?
あんなに生徒に舐められてるのに?
「ルトリアは、根が優しいんだよ。だから人を怒るのに向いてないだけ。でも教え方は上手いから、教師には向いてると思う」
「…そうなんですかね…」
「うん。ルトリアの授業、生徒の間ではかなり評判良いみたいよ」
それは初耳。
「何ででしょう。緩いからですかね…?」
その…俺、怒るの下手くそらしいし。
「教え方が上手いからだよ。さっき言ったでしょ?ルトリアの指導、とても分かりやすいって生徒達が言ってた」
「…」
「私も教えてもらいたいくらいだよ」
「…」
ベーシュさんにそんなことを言ってもらうなんて。
明日の天気…斧かな…。
「…はぁ~…」
授業後、俺は職員室に戻って、ぐでーん、と自分のデスクに突っ伏した。
だらしないことは自覚しているが、許して欲しい。
すると、そこに。
「ルトリア?大丈夫?」
「あ…ベーシュさん…」
講師仲間のベーシュさんが、俺に声をかけてくれた。
「何か悩みごと?」
「…あぅ~…」
たった一週間で、こんな弱音を吐くのはみっともないのだけど。
「…俺…教師向いてないんでしょうかね…?」
「何で?」
「なんか…こう、生徒に小馬鹿にされてると言うか…遊ばれてると言うか…」
…あんなに、色々頑張ったのに。
「全然厳格な先生になれてない気がするんですよ」
「…ルトリアは、厳格な先生になりたかったの?」
「え?はい…」
「それは無理だよ。ルトリアには」
…うん。
この一週間で、俺には無理かな~と朧気ながら勘づいていたけど。
ここまではっきり言われてしまうと、悲しみのあまり咽び泣きたくなるよね。
そこは嘘でも、「大丈夫よ」と言って欲しかった。
これもベーシュさんの気遣いなのだと思おう。俺に下手な期待を抱かせない為の。
「…そんなに無理ですか?」
「ルトリアには向いてないよ」
…それ、生徒にも言われた。
ベーシュさんもそう思うの?
「やっぱり俺、教師向いてないんですね…」
「違う。教師じゃなくて、厳格な先生になりたいっていうのが無理なだけ。教師自体は向いてるよ」
…?
向いてる?俺が?
あんなに生徒に舐められてるのに?
「ルトリアは、根が優しいんだよ。だから人を怒るのに向いてないだけ。でも教え方は上手いから、教師には向いてると思う」
「…そうなんですかね…」
「うん。ルトリアの授業、生徒の間ではかなり評判良いみたいよ」
それは初耳。
「何ででしょう。緩いからですかね…?」
その…俺、怒るの下手くそらしいし。
「教え方が上手いからだよ。さっき言ったでしょ?ルトリアの指導、とても分かりやすいって生徒達が言ってた」
「…」
「私も教えてもらいたいくらいだよ」
「…」
ベーシュさんにそんなことを言ってもらうなんて。
明日の天気…斧かな…。