カリスマCAMPARIソーダ



まだ雪の降らない、澄み渡る冬の空。


吐く吐息は白く、大きめストールをマフラー代わりにする私の顔が3分の1埋もれて、それはそれは可愛い。


電車の窓に映る自分が小首を傾げて、そうだねって賛同してくれてる。


ミディアムよりもちょっと長いくるりとした毛先が、ストールの間からあざとく出ていて。隠しきれないミケ猫のしっぽみたいで可愛い。 


後ろに立つスーツ姿のお兄さん。顔はよく見えないけど、スタイルよくって立ち姿がいいよいいよ君。


窓に映る私をさっきからずっと見ているの、私知ってるよ?だから朝からファンサービスしちゃう。


小さく手を振ってみれば、お兄さんが手すりを持ち直して小首を傾げた。






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