パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
「いいじゃないですか、こんな日くらい」

 ドルフィンライダーのひとりがそう言って、私たちを認めてくれようとする。だけど、これ以上はそばにいられない。

「伊澄さん、また」
「ああ。連絡する」

 彼はそう言うと、私の頬にもう一度小さくキスをする。はっと目をしばたたくと、彼はくすりと笑って行ってしまった。

 敵わないなあ。

 ドキドキと高鳴る胸に手を当て、心の中でそう呟きながら、私は伊澄さんを見送った。


 航空祭の演目を全て終えた基地から、私は大雅と由芽さんと共に、家路を歩いていた。

 毎年、大雅と由芽さんには瑞月と琉星の成長した姿を見せている。今年もふたりは子どもたちに会いたいと言ってくれたけれど、帰りのバスは長蛇の列だった。
 だったら歩こうと、大雅と由芽さんが提案してくれたのだ。

「しかしびっくりしたよ。すでにオージさんと再会していたなんて」
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