パパになった航空自衛官は強がり双子ママに一途な愛をわからせたい
 一連の騒動で疲れ果ててしまったのか、車の中で瑞月と琉星は寝てしまった。
 伊澄さんと共に子どもたちを寝室に運び込み、そっと寝かせる。
 それから私は、伊澄さんにコーヒーを淹れた。

 伊澄さんはリビングで待っていてくれた。窓辺を眺めているようだ。
 カップを差し出すと、彼はこちらに優しく微笑んだ。

「これ、ここに落ち着いたんだな」

 伊澄さんは窓辺のぬいぐるみを指差した。
 伊澄ジュニアと、水族館で伊澄さんが買ってくれたペンギンとイルカが飾ってある。

「大切な人にもらったテディベアだって子どもたちに伝えたら、瑞月も琉星も、一緒に飾りたいって」

 そう言いながら、思わずくすりと笑みがもれた。
 子どもたちにとって、伊澄さんはもうすっかり〝大切な人〟なのだ。

 伊澄さんは「そうか」と嬉しそうに微笑む。
 私はそんな彼の隣に座り、改めてお礼を伝えるべく頭を下げた。

「伊澄さん、今日は本当にありがとうございました」

 すると、伊澄さんは目を丸くする。
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