佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
3
号泣しながら、この絶対に面倒なお願いを最後の最後に必死に口にした。
試合中だってこんなに苦しくなったことはない。
中学の引退試合の時だってこんなに泣きはしなかった。
リハビリの時よりもずっとずっと"怖い”と思う・・。
"どうしよう、怖い・・・”
口だけではなく両手も身体も震えてきて、身体の震えを自分の両手で強く強く抱き締める。
私のことは抱き締めてくれることなんてない佐藤先輩の代わりに、自分で自分のことを強く強く・・・強く、抱き締める。
めちゃくちゃ驚いている顔をしている佐藤先輩の顔を見上げながら・・・。
こんなに苦しくて悲しくて怖いけれど、もうこうやって佐藤先輩の顔を見ることも出来なくなるから、どんな顔だとしても最後まで見ていたいと思った。
でも、やっぱり死ぬほど怖くて・・・。
「変なことを言ってごめんなさい・・・。
やっぱり、無理ですよね・・・?」
「うん、言葉も出ない程に変なことを言われてヒビりまくってる。
ちょっとというかかなり無理な話すぎて、面倒とかではなく不可能だからさ。」
普通に断られることは考えていたけれど、ここまで言われてしまうのは何も考えていなかった。
「・・・・・・っっっ」
胸を隠していた両手を離し、これ以上変な嗚咽を聞かれてしまわないように口を強く強くおさえる。
そしたら・・・
「泣きたいのは俺の方なんだけど。
あと少しでほぼ他人になる俺の"妹”がこんなに何も知らなくて、これからの晶のことが心配すぎて泣きそうなんだけど。」
驚いた顔でもなくドン引きしている顔でも嫌そうな顔でもなく、佐藤先輩が焦った顔で私のことを見下ろし、言ってきた。
「晶、1秒とか不可能だよ。」
「ぁ・・・そういうことですか・・・。」
何が言いたいのかがやっと分かり、それには恥ずかしくなりながらも訂正をする。
「あの、じゃあ・・・2秒で。」
「いや!!無理だって!!!
え!?マジで言ってるの!?」
「え・・・ご、5秒・・・?」
「・・・・それ、どこからのカウント?
それによっては出来る人もいるかもしれないけど、俺には無理だな。」
「え、そうなんですか・・・?
佐藤先輩・・・ゆっくり動くんですね・・・。」
「いや、別に普通だとは思うけど。」
「えっと、私は全然分からないので、何秒あれば出来るのか逆に教えて貰ってもいいですか?」
「俺は秒では無理だっ!!」
佐藤先輩が今度は凄く悩みながら部屋にある時計を見た。
「あと13分・・・フルで使えば、まあ・・・うん、出来るというか、うん、どうにかする。」
「え、13分もですか・・・!?」
「いや、頑張って言ってくれたのはめちゃめちゃ可愛いけど、出来ればもっと早く言って欲しかったよ〜。
そしたら20分くらいあったもん!!
ドアどうする?閉める?」
「・・・お母さんに怒られそうなのでそのままで。」
「見られた方が怒られるでしょ!!」
「お母さんがこっちの廊下に来たのが分かったら、すぐに離れれば大丈夫ですよね?」
「え・・・えぇぇぇ?
普通にバレるって。」
制服のネクタイを外していく佐藤先輩に気付き、それには首を傾げる。
そんな私のことを見ることなく、佐藤先輩はドアの方を心配そうに見たままワイシャツのボタンを開け始めた。
白いワイシャツの隙間が広がっていき、佐藤先輩の白い肌が少しずつ見えてくる。
初めて見る佐藤先輩の肌の部分にはめちゃくちゃドキドキとする。
もう、顔も耳も、全身も熱くなってくる。
ワイシャツの隙間が胸の方まで広がり、佐藤先輩の胸が少しだけだけど見えた。
女子とは全然違う胸で、ぺったんこだと思っていた佐藤先輩の胸は、筋肉で少しだけ膨らんでいるのが見えて・・・。
それだけじゃなく、チラッとだけど乳首まで見てしまって・・・。
それには我慢なんて出来ずに自分の目を両手で覆った。
「あの・・・っ、服っ、脱ぐんですかっ?」
試合中だってこんなに苦しくなったことはない。
中学の引退試合の時だってこんなに泣きはしなかった。
リハビリの時よりもずっとずっと"怖い”と思う・・。
"どうしよう、怖い・・・”
口だけではなく両手も身体も震えてきて、身体の震えを自分の両手で強く強く抱き締める。
私のことは抱き締めてくれることなんてない佐藤先輩の代わりに、自分で自分のことを強く強く・・・強く、抱き締める。
めちゃくちゃ驚いている顔をしている佐藤先輩の顔を見上げながら・・・。
こんなに苦しくて悲しくて怖いけれど、もうこうやって佐藤先輩の顔を見ることも出来なくなるから、どんな顔だとしても最後まで見ていたいと思った。
でも、やっぱり死ぬほど怖くて・・・。
「変なことを言ってごめんなさい・・・。
やっぱり、無理ですよね・・・?」
「うん、言葉も出ない程に変なことを言われてヒビりまくってる。
ちょっとというかかなり無理な話すぎて、面倒とかではなく不可能だからさ。」
普通に断られることは考えていたけれど、ここまで言われてしまうのは何も考えていなかった。
「・・・・・・っっっ」
胸を隠していた両手を離し、これ以上変な嗚咽を聞かれてしまわないように口を強く強くおさえる。
そしたら・・・
「泣きたいのは俺の方なんだけど。
あと少しでほぼ他人になる俺の"妹”がこんなに何も知らなくて、これからの晶のことが心配すぎて泣きそうなんだけど。」
驚いた顔でもなくドン引きしている顔でも嫌そうな顔でもなく、佐藤先輩が焦った顔で私のことを見下ろし、言ってきた。
「晶、1秒とか不可能だよ。」
「ぁ・・・そういうことですか・・・。」
何が言いたいのかがやっと分かり、それには恥ずかしくなりながらも訂正をする。
「あの、じゃあ・・・2秒で。」
「いや!!無理だって!!!
え!?マジで言ってるの!?」
「え・・・ご、5秒・・・?」
「・・・・それ、どこからのカウント?
それによっては出来る人もいるかもしれないけど、俺には無理だな。」
「え、そうなんですか・・・?
佐藤先輩・・・ゆっくり動くんですね・・・。」
「いや、別に普通だとは思うけど。」
「えっと、私は全然分からないので、何秒あれば出来るのか逆に教えて貰ってもいいですか?」
「俺は秒では無理だっ!!」
佐藤先輩が今度は凄く悩みながら部屋にある時計を見た。
「あと13分・・・フルで使えば、まあ・・・うん、出来るというか、うん、どうにかする。」
「え、13分もですか・・・!?」
「いや、頑張って言ってくれたのはめちゃめちゃ可愛いけど、出来ればもっと早く言って欲しかったよ〜。
そしたら20分くらいあったもん!!
ドアどうする?閉める?」
「・・・お母さんに怒られそうなのでそのままで。」
「見られた方が怒られるでしょ!!」
「お母さんがこっちの廊下に来たのが分かったら、すぐに離れれば大丈夫ですよね?」
「え・・・えぇぇぇ?
普通にバレるって。」
制服のネクタイを外していく佐藤先輩に気付き、それには首を傾げる。
そんな私のことを見ることなく、佐藤先輩はドアの方を心配そうに見たままワイシャツのボタンを開け始めた。
白いワイシャツの隙間が広がっていき、佐藤先輩の白い肌が少しずつ見えてくる。
初めて見る佐藤先輩の肌の部分にはめちゃくちゃドキドキとする。
もう、顔も耳も、全身も熱くなってくる。
ワイシャツの隙間が胸の方まで広がり、佐藤先輩の胸が少しだけだけど見えた。
女子とは全然違う胸で、ぺったんこだと思っていた佐藤先輩の胸は、筋肉で少しだけ膨らんでいるのが見えて・・・。
それだけじゃなく、チラッとだけど乳首まで見てしまって・・・。
それには我慢なんて出来ずに自分の目を両手で覆った。
「あの・・・っ、服っ、脱ぐんですかっ?」