佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
その時に付き合っている彼女ではなく私の首に金メダルを掛けると言ってきた佐藤先輩が、やっぱり作ったようなニコッという笑顔で言った。



「俺の青春は、バスケと”家族"だけにすることにした。
だから晶に応援に来て欲しい。」



「彼女・・・作らないってことですか・・・?」



「うん、彼女とか俺いいや・・・。
俺、バスケと晶のことが大好きなんだ。
バスケと晶がいればそれで良い・・・、それが良い。」



結婚願望が強い佐藤先輩のその言葉には戸惑っていると、慎也が爆笑した。



「妹愛がここまでとか予想以上っすね!!
ヒマリ先輩とのデート中に会った”お兄さん"と違い過ぎてヤバいっすね!!」



「・・・・会ったことあったっけ?」



「ヒマリ先輩の地元で何回か会ったじゃないっすか!!
前も自己紹介しましたけど、ヒマリ先輩と同じ中学だった後輩の柏木慎也っす!!」



「そうなんだ、全然覚えてない。」



「佐藤先輩って花音ちゃんと同じで、自分に関係ないと思った人のことは全然覚えられませんからね。
私、ヒマリ先輩と一緒にいる佐藤先輩が慎也と話してるの見たことがありますよ?
あと、柳瀬君とも何度か話してましたよ?」



「柳瀬って、さっきの部活前に晶にイチャイチャしてきてた奴だよね?
マジか、何も覚えてない。」



それには苦笑いをして慎也のことを見る。
そんな私のことを慎也も苦笑いをしながら見てきて、2人で同じ顔をしながら目で会話をする。



「ヒマリに別れ話をした後に柳瀬って子をとっつかまえて此処の場所を聞き出してさ。」



「ヒマリ先輩振られちゃったんっすね〜。
柳瀬の作戦を使ってもうちの男バスの天才ガードには全然通用しなかったか〜。」



「柳瀬君ってうちの男バレの戦略も立ててるマネージャーなんですよ。
ヒマリさんが何回か柳瀬君の話しもしてましたけど、本当に覚えてないんですか?」



「ほら、俺って彼女の話しとか笑って頷いてるだけで全然聞いてないじゃん?
・・・て、2人でそんな顔で俺のことを見てこないで。」



「今だから言いますけど、ヒマリさんが慎也に佐藤先輩との付き合いについて何度か相談してたんですよ。
それを聞いた柳瀬君が慎也と、佐藤先輩のことを少しでも嫉妬させようと・・・」



「あのさ、ヒマリの話しはもう良いじゃん。
それよりもデートの話しは?
今日はそれを話しに来たんでしょ?」



それを言われ、それには固まる。
慎也のことを見ると慎也も固まって私のことを見ている。



「いや〜・・・、いくら晶の”お兄さん"の前でも、デートの話し合いはちょっと・・・。」



慎也がそう言ってくれた後、何でかめちゃくちゃ前のめりになって佐藤先輩に口を開いた。



「デートのことより、”お兄さん"には好きな女の子との付き合い方とか付き合った後のことを教えて貰いたいです!!」
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