佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
佐藤先輩がずぶ濡れなのにも驚くし、こんなに怖い顔をしていたのにも驚く。



「どうしたんですか!?」



佐藤先輩の腕の中で身体を回転させてから、佐藤先輩の肩に掛かっていたタオルで佐藤先輩の頭を拭いていく。



「もう・・・っ、あんな理由で絶不調になっていたのを土屋先生から笑われて、お顔のことまで笑われたからって・・・風邪引いちゃいますよっ!!」



「うん、ごめんね・・・。
もっと拭いて?」



佐藤先輩がいつものニコッという顔で笑い、私の顔に頭をもっと近付けてきた。



背中に回っている佐藤先輩の両手は気になるけれど、今はそんなことを気にしていられなくて。



「風邪を引いたらその間バスケが出来ませんからね!!」



「俺が風邪引いたら晶がまた料理してよ。
俺アレが食べたいな。
昔晶が俺の為に一生懸命作ってくれたピーマンの肉詰め。
晶、俺が中学を卒業した頃から全然料理を作ってくれなくなったから俺寂しい。」



「料理はお休み中です・・・。」



「昔はあんなに一生懸命料理も作ってくれたよね。
俺の為に本当に可愛いかった、俺は昔から晶のことが大好きだった。」



「・・・・・・・っ。」



なんだか凄く甘い顔で、甘い声で言われている気がする。
佐藤先輩のこんな顔とこんな声は初めてで。
それに、こんなに近くに顔があって・・・。



「今日もそんなに顔を赤くしてマジで可愛いなぁ。
俺のアソコをまた触らせてあげようかな、この前ちょっとしか触らせてあげられなかったし。」



「な・・・っ、何を言ってるんですか!?」



「あ、俺が晶のおまたをクチュクチュしてあげる方が良かった?
またアレして欲しい?」



「な・・・・・っ、な・・・・・、こ、こんな所でやめてください・・・・っっ。」



「あ、そっか、ごめんね?」



佐藤先輩のタオルをギュッとしながら目も瞑ると、佐藤先輩が私の背中を優しく擦った。



「ごめんごめん、可愛くて虐めちゃった。
こういうのは部屋の中だけにしておくね。」



「・・・・・っっ部屋の中でもダメです・・・。」



目を閉じ続けたまま佐藤先輩の胸に思わずオデコをつけた。



そしたら、佐藤先輩が私のことをギュッと抱き締めてきて・・・



「部屋の中ならいいじゃん・・・・・て、あれ、キミまだいたんだ?」



絶対にまだいると思っていたので、それには佐藤先輩の胸に自分からもっと顔をくっつける。
それに合わせるように佐藤先輩の腕の力がもっと強くなってきて。



「あ・・・・もしかしてキミも、俺と晶が本当の兄妹だと思ってた組?」



「え・・・・・?あれ、え・・・?」



「俺と晶って別に本当の兄妹なわけじゃないんだよね。
中学でさ、こんなに俺と顔が似てる女の子がいて俺はすぐに見付けられた。
選ぶまでもなく、俺は一瞬で見付けることが出来たんだよね。
そしたらその女の子が同じバスケ部に入ってきてくれたから、俺は出会えた。
こんなに・・・こんなに・・・」



言葉を切った佐藤先輩が、私のことを強く強く抱き締めながら・・・



「俺の”家族だ"ってすぐに分かる、世界で1番可愛い女の子と俺は出会えた。」



そう、続けた。



佐藤先輩の口から出てきた私への”家族"という言葉は、今日も私の胸をこんなにも痛くした・・・。







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