DEAR 2nd 〜Life〜
─────…コツ……
……だんだんこちらに向いて近付いてくる足音。
背後に感じる、確かな気配。
─────ドクンドクンドクン………!!!!!!!
鍵を拾おうとかがんだまま、身体が動かない。
────分かってる。
後ろからでも、こんな凛とした気配を感じさせるのはあなただけしかいないってこと。
─────コツ
完全に背後で足音が止まり、あたしは更に息の根が止まった。
きっとすぐ後ろにあなたはいる。
─────ギュッ……
震える指先でようやく落ちた鍵を握り締めた時
「─────…彩……
あのさ……
ちょっと話したい事があって────……」
「──────…ッ…」
嫌だ
聞きたくない
聞きたくない───!!
━━━━━バタバタバタ!
「────彩!?!?!?」
───どこにそんな力があったのか
……気付いたら朝岡さんから走り去ってた。
もう
本気で
近寄りたくなんかなかったから。
「────彩!」
────バタバタ…!
明らかに追い掛けてくる足音が聞こえて、さらに気持ちが早る。
やだ
やだ
来ないで
来ないで────!!!!!
━━━━━バンッ!
「────…早くっ…!」
────バンッ!バンッ!バンッ!
何度も何度もエレベーターのボタンを必死に押し続けていると
━━━━━バンッ!
背後から突然、それを阻止するかのようにあたしの手が押さえ付けられる。
「…っ」
重なった手の力に敵わないのが悔しくて、涙が滲み、顔がぐしゃぐしゃに歪んだ。
「─────………
────何で……
何でいつもそうやって俺から逃げる───…?」
━━━━ギュウウッ!
「────いっ……!!!!」
重なった手の指を強く絡められ、あたしはいとも簡単に捕まえられてしまった。