DEAR 2nd 〜Life〜




「…え、えっと…」






ジリジリと近寄ってくる朝岡さんにあたしはタジタジ。






……あ、




朝岡さんの目が怖い…。





絶対怒ってるんだ。






…でも当たり前だよね。





いじめが怖いからって、朝岡さんを振り払う為に最低な嘘付いたんだもん…。






「…ご…ごめんなさい…」





泣きそうになりながら小さくなって、素直に謝るあたし。






けど







「思いっきり叩かれたし」






───うっ。






「容赦なく唇噛まれたし」






───うぅっ。







「……挙げ句の果てには俺を諦めさせようと、ムカつく名前出して嘘付くし?」






「っ…」







痛い所をグサグサ突かれ、あたしは完全に涙目。





……でもその通りで反論する術も理由もない。







「…朝岡さんひどい…」





「ん~?ほんまにひどいのはどっち?」





「……」






うぅっ。



いっちゃんじゃないけど鬼だぁ!!!!!







「…ごめんなさい…」






お手上げ、無抵抗。





あたしは白旗上げて朝岡さんに降参の意を示した。






────…のに。








「───絶対許したれへん」







「えっ…!?」






やだ…!




その言葉に慌ててパッと顔を上げると







─────クイッ








そのまま顎を持ち上げられ










「──え、…っ…!!」













───────……












あたしと朝岡さんの唇が





重なっていた。











「──…ん、っ…」






予想していなかった甘い胸の痛みに、頭がくらくらと揺れる。









「────…誰のこと



好きって嘘付いた?」








「──…っ、ふ」








「────聞きたくない。」







「っ!」










まるで





朝岡さんはその名前が出てくるのを塞ぐかのように






もう一度、あたしにキスをした。










「…これで帳消し、な。」






「……っ、」






ふっと笑って唇を離す朝岡さんの表情が、心なしかあたしをからかっているようで悔しかった。





けど








「ばか…」







その倍ドキドキして




その何十倍も嬉しくて




その何百倍も幸せだった。




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