DEAR 2nd 〜Life〜





「……あ……さおかさん……っ?」






……歴代の生徒会メンバーの写真がズラリと並ぶ中。



……その中に。



高校時代の朝岡さんが、みんなと楽しげに絡み合いながら笑っていた。





「……せ……生徒会長…って……。

あっ……そっか……。」





──…そうだった。



朝岡さん、高校時代は生徒会長だったんだね……。





「……びっくりさせないでよ、もうっ……。」




写真の中の朝岡さんにそんな不満を言って、不覚にも飛び跳ねた胸を落ち着かせた。





「…………」





────反則、だよ。



その笑顔、今と全然変わってないじゃん。




………全然………


………全然………





「………かっこいいのも……変わってないじゃん……。」





────…ドキン……。





悔しい。


悔しいよ。


何でいつも、こうやって不意打ち食らわされるのかな。





───…それに。



写真の中には、当たり前だけどチカさんもいた。




チカ……さん……。





──………




“ううん、あたしから純に告白したの。”





「…………」




複雑な気持ちが胸を厚く覆う。



まだ仲良かった時、チカさんからこの時の話聞いたことあったな…。





この写真撮った時には……




もう……

二人は付き合ってたのかな……?





───…知らない二人だけの過去。



その場所にいないんだから、知らないのは当たり前。




当たり……前なんだけど……。






……何か………。



何だか────…。






━━━━…その時。







「────…桜井?」




ガラリと生徒会室のドアが開いて、先生が不思議そうに顔を覗かせた。


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