DEAR 2nd 〜Life〜
あたしが身を屈めると、
マキは満足したのかクスッと小さく口端から笑みを零し
━━━━━ガツッ!
「───っ!!…っ…、」
一瞬
何が起こったか
分からなかった
─────……
………ツー────……
伸ばした手の甲には、マキに簡単に踏みつけられた跡と、血の雫。
“ピンヒール”とはいえ、その威力は侮れない。
最初は感覚さえ分からなかったものの──…
「っ」
時間が経てばジンジンと、拍動する痛みがイヤでも分かって来た。
────さらに
━━━━━━ガッ!
彼女は信じられない事に、もう一度ケーキを蹴ったのだ。
「!!!!!」
ケーキはくるくると床を回りながら移動し、やがて勢い良く壁にぶつかり
─────…コン…
小さく音を立て、やっと動きを止めた。
「───あっ、ごめぇ~ん!!!!
つい足が動いちゃってぇ~」
「…………」
「あはっ、でもぉ~…
ゴミ箱まで行く手間省けたからよかったねっ?」
────…え…
ま…さか
「……やめ…て」
彼女はまるで聞こえていないのか、すぐ横にあるゴミ箱に向かってケーキを摘まみ
━━━━━…ガサッ!
あたしの目の前で、ケーキを“ゴミ”として捨てた。
プチン
どこかで切れた糸の音。
頭の線?
血管?
堪忍袋の尾?
心の臨界線?
さぁ……
何だっただろう
ただあまりにも悲しすぎて
受け入れるにはあまりにも許容量がなくて
……だってさ。
あたしここまで許せる優しい人間なんかじゃないから
「───じゃあねん♪」
思って夢見る世界と
生きてて映る世界って
あまりにも違いすぎて
残酷で
これが現実なのかって
一人
泣き喚いてた