DEAR 2nd 〜Life〜



「───…わぁっ……」






初めて足を踏み入れた生徒会室。



その中には、写真や賞状、ビデオなど……。



たくさんの資料が山積みになって置かれていて、生徒会の歴史が詰まっているようだった。




……うちの学校は、
考え方が変わっているかもしれないけれど




“生徒会=選ばれし秀才がなるもの”




……っていう、
何かよく分からない暗黙のルールが存在していて。





───…だから、



成績が沈没並みのあたしにとって、生徒会室になんて今まで足を踏み入れる機会なんか当然なかった。





「……えぇっと……
確かここにあったはずなんだが……」





先生はガサゴソと奥から何かを引っ張り出し、





「───あぁ。

……あったあった。」





パラパラと、何やらぶ厚い本をめくり始めた。





…………?





「……先生、これ…?」



「──あぁ、卒業アルバムだよ。


ちょうど朝岡達が卒業した代のな。」







────…えっ……




朝岡さんの………


高校時代……?




ここにいた朝岡さんの?



あたしが知らない朝岡さんの………


………過去───…?





─────見たい…!




突然どうしてそんな衝動に煽られたのか




今でも、分からないけれど。





……ただ、素直に知りたかったの。




どんな顔して笑っているのかな?


どんな友達に囲まれてはしゃいでいるのかな?



どんな輝いた青春時代を送っていたのかな……?



あたしが知らない朝岡さんと、


あたしが知ってる朝岡さんは


全然違うのかな?




それとも変わらないのかな──…?




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