DEAR 2nd 〜Life〜
「……」
ベンチにグッタリと横になったまま、ゆっくりと閉じていく瞼。
────…ザー…
空が泣き続ける音が遠くなる。
───もう……
本当にこのまま死んじゃうんだな……。
たとえばここが
深い奈落の底だとしたら
最初から
太陽なんて
望まずに済んだだろう
たとえばここが
深い絶望の淵だとしたら
最後まで
希望なんて
望まずに済んだだろう
“彩”
──…誰かが呼んでる…
この声……
誰だろう?
温かくて
優しくて
愛しくて
眩しくて
……絶対に
絶対に忘れちゃいけない声
“彩”
その声に再び呼ばれて振り向くと
─────…スッ
真っ暗な闇夜を、一筋の眩しい光が突き抜ける。
光…?
ちがう、これは…
「─────手…」
白い光と共に現れた手。
「……」
あたしはゆっくりと手を伸ばす。
こんな奈落の底から救い出してくれそうで
絶望の淵から助けてくれそうで
“おいで”
───…そう笑い、
手を差し出してくるその人の顔が、光で反射してよく見えない。
でもあたしは知ってる。
あなたを知ってる───…
──────…ギュッ…
繋いだその手は、涙が出るほど
温かくて
優しくて
懐かしくて
差し出したあたしの手を、強く強く握り締めてくれた。
その瞬間、眩い光が辺りを照らす。
「…ここって…」
先程までの闇が嘘の様に花が咲き乱れ、キラキラと輝く楽園の姿。
そこで笑うあなたは──…
「────…や!」
「━━━━━彩!」
────ピクッ…
身体を大きく揺さぶられ、目の前にはあたしの名前を叫ぶマリアがいた。