DEAR 2nd 〜Life〜
「……よかったぁ…
何か…ナナに断られたらどうしようかと思った…」
『───えっ、何で?
断るわけないじゃん、
うちら親友なのに。』
「…っ」
『ナナも彩に会いたいって思ってたんだぁ~
やっぱり気ー使わずに腹割って話せるのは彩だけだよ!』
…───本当に一人ぼっちを感じたあの頃。
もう環境にも慣れて、新生活をエンジョイしてるナナが羨ましかった。
新しい友達に囲まれて、もう以前のあたしが知ってるナナじゃないのかなって…
ナナを遥か遠くに感じて、一瞬でもナナの事疑った。
冷静になって考えれば、ナナは絶対あたしを突き放すような子なんかじゃないのに。
それどころか、いつだってあったかい笑顔をあたしに向けてくれるのに。
それに────…
「────まぁっ!
彩じゃないの!!!!」
「……お母さん……
あの、ただいま……」
「いきなりどうしたの!?!?
ずっと帰って来ないと思ったらいきなり帰ってくるなんて!」
「…え、えへ…ごめん…。あの、色々忙しくてなかなか…」
「まったくあんたって子は!
夏休みもお正月も帰って来ないし心配したのよ!?ちょっとは連絡ぐらいなさい!」
「…ご、ごめんなさい…」
───…大学に入学して以来、ずっと帰っていなかった実家。
帰りたくても帰れなかった場所。
…───そう、あたしはもうずっと帰っていなかった実家へと帰ってきた。
「───…それで?
一人暮らし生活は大丈夫なの?」
「うん何とか…」
久々に家族団欒で食卓を囲んでのみんなとの食事。
テーブルにはビーフシチューや手作りのパンにサラダと懐かしいお母さんのフルコースが並ぶ。
“あたしが帰宅したから”と、お母さんは手料理に力を入れたみたいで…。
懐かしい味がいつもより更に心に沁み───…、
「お父さん、お母さん。」
「ん?」
「…実際…一人暮らしやってみて…その…、
───お父さんとお母さんの有り難さがすごい分かった……」
───手料理の効果か。
普段あまり口に出さない言葉がポロリと零れ、お父さんとお母さんは顔を見合わせた。