DEAR 2nd 〜Life〜
「うわぁ~…!懐かしい!」
我を忘れるようにはしゃぎ、一望出来る景色に目をキラキラさせるあたし。
目の前には、あの時とちっとも変わらない景色が広がる。
「あたしてっきり都会デートかと思ってた……」
ボーッとしながらも、ポツリと唇から零れ出た本音。
横で同じように景色を見てた朝岡さんは、そんなあたしを見てふっと一笑し、
「……都会ていうよりも、自然の方がえぇやろ♪
梅も綺麗やしさ♪」
スッと指差した先には、もう春の訪れを先取りしたような梅の花が花開く。
まるで……異世界。
「───綺麗…」
「やろ♪
で~も俺は花より団子かな~。」
「え?」
「───…俺は今彩さんが抱えてるもんの中身がめちゃくちゃ気になる。」
朝岡さんがそう言って再び指差したのは
「───あ…これ…
お弁当……」
「────マジで!?!?!?
彩が作った手作り弁当!?!?」
「うん、一応…」
「よっしゃ!食お!!
めっちゃ腹へった!」
ひょいっとあたしの手から軽々とバケットを取り上げ、グイグイと手を引っ張られる。
「……わっ、もう!
そんなに揺らしたらお弁当崩れるよっっ」
「じゃ、開けていい?」
無邪気で、子どもみたいな笑顔。
はしゃいでるあなたを見ていると、嬉しくて。
あたしまでつられて口が緩む。
…───多分、ね。
人混みの中にまだ自由に出歩けない事を配慮してここに連れてきてくれたんだよね。
四年前は気づく余裕すらなかった朝岡さんの“何も言わない優しさ”。
ちょっとは気付くようになったあたしは、あの日に比べて少しは大人になったかな───…?
「───うわっ!
めちゃくちゃうまそうやん!」
景色最高の芝生の上。
二人仲良く梅の花の木陰に腰を下ろし、朝作ったお弁当を広げる。
「頑張って早起きして作ったんだよ♪」
一つずつ見た目が違うおにぎりや、タコウィンナー、卵焼きに唐揚げや野菜、色とりどりのフルーツなど手間暇かけた料理が顔を覗かす。
「…めっちゃうまそ♪」
味も見た目も色合いも重視したいっていう贅沢な悩みに付き合ってくれたゴローちゃんには、やっぱり感謝だ。