DEAR 2nd 〜Life〜
「だけど彩、英語や国語が好きでしょう?
いいの……?
そういう道は……」
「…………。
確かに……それは興味あるよ。
すごく迷った…。
だけどそれは漠然とし過ぎてて、目標は分かんない……。
……それに、もし興味が湧いたら、資格取ってから考える。」
「……彩……」
「───お願い、お母さん。あたし、頑張りたいの。」
真っ直ぐにお母さんを見つめれば、
「……本当に大丈夫なの?」
神妙な表情で真っ直ぐにあたしを見つめ返して来た。
「……うん。」
「──…絶対に?
何百万っていう学費出すのは、お父さんとお母さんなのよ。
そのお金をドブに捨てるようなことしないわね?
“やめたい”なんて泣き言、言わないわね?
どんなことがあっても、
途中で投げ出したりしないって、ちゃんとお母さんと約束出来る?」
─────………
「───うん、約束する。投げ出したりしない。
────…絶対に。」
……迷わないって決めた。
決めたの───…。
「……………」
─────…ドクンドクンドクン………。
「───なら、いいわ。
彩が決めたんなら、お母さんは反対しない。
───…頑張りなさい。」
「───…お母…さん……。」
お母さんはにこっと微笑み、
「──お母さん、
彩が歯科衛生士の資格取れるの、楽しみにしてるからね。」
──…そう言ってくれた。
「──…っ!
ありがとう…!
ありがとう、お母さん…っ!ありがとう……っ!」
「……いやねぇ、彩ったら。」
お母さんは、あきれ返ったようにくすくすと笑みを溢した。
───よかったぁ……!
よかった……
やっと……
やっと自分で自分の進路決められた──……。