DEAR 2nd 〜Life〜
「…そっかぁ…
そんな事あったんだね…。」
ぶんちゃんとの出逢いや、すれ違い、別れ…。
一通り話し終えた時、由梨は切ない目をしながらウンウン頷いてきた。
「……うーん、まぁね。
…でも、本当は…
まだ、思い出にすら出来てないんだけど……ね……。」
────でも………。
でもね……?
こんな形でも由梨に話せるって事は……
何かしら自分の中で少しずつ整理が付いてきてるのかもしれないよね……?
「んもー!!!!!
彩ってば、そんな暗い顔しないのっ!
──彩らしくないよ!?」
────ピコン!
「───いっ…!
いったぁい!
ちょっと由梨ぃ!!!!
デコピンはないでしょデコピンはぁ~…!」
「あははは♪」
由梨なりに喝を入れてくれたんだろうけど……
「……い゛だい゛~~…」
デコピンされたおでこを撫でながら由梨を睨むも、
「ちょっとは元気でたかいっ?♪」
……無邪気に笑う由梨を見たら文句は出なかった。
……むしろ感謝、かも。
「それよりさっ♪
新しい恋の予感はないのっ?♪」
「…………え?」
由梨のワクワクした顔が、いつにも増して気持ち悪い。
………これは………
またお母さんの時みたく、全否定しないといけないパターンか。
全く由梨といい、ナナとい、先生といい、お母さんまで───……。
「────もう!!
だからそんなのない……」
………んだって…………
………ば…………
「────彩?
おーい、彩?どうした?」
────ツンツン。
反論しようとした顔を上げた瞬間にフリーズしたあたしを、由梨はツンツン小突いてくるけれど。
「─────…。」
カフェのウィンドウを見つめたまま、あたしは動きを止めた。
────だって。
だって──……
─────…コンコン♪
「──────…ッ」
だってそこには
いつもの変わらない笑顔で
由梨に気付かれないよう、さりげなくウィンドウを小突いて、イタズラに笑う
朝岡さんが
いたの。