DEAR 2nd 〜Life〜
時間が過ぎるのは早いもので。
───カレンダーは、もう学園祭当日を指し示していた。
「────…よしっ♪」
巻いた髪をハーフアップにして、比較的いつもよりアクティブなスタイルの自分を見てニッコリ。
グロスを塗って、ピアスや時計、ネックレスなどの装飾品を付けて準備はより万端。
玄関でショートブーツに足を通し、今か今かとケータイを見つめていると───……。
───♪♪♪……♪…
「──…はっはいっ!!!!」
呼び止める着信音に返事なんかして、
──────ピッ!
『───……着いたで♪』
……聞こえてきた朝岡さんの声に背筋が伸びたりして
─────パタンっ!
飛び出すように扉を開けば、眩しすぎる光が目に射し込んで来て、
「────…よっ♪」
車の窓から笑って手を振る朝岡さんを見ては、何だか目が眩みそうになって
「………おっ、おはよ!」
「────おはよ♪」
自分から開けた車のドア、
自分から閉めた車のドア。
自分から作った二人だけの空間に妙に緊張してしまって
ゆっくり視界のピントを朝岡さんに合わそうとするけど、何だかうまく合わせられなくて
仕方ないから、ハンドルに掛ける朝岡さんの手を見つめてた。
「……………」
───…でもあんまり長い間沈黙が続くから、
「……………?」
思い切って朝岡さんを見つめると
─────……え……
────驚いた事に、
朝岡さんも視線をはぐらかすかのようにあっちを向いていた。
……照れ隠しなのか、
困ったように口元に手を当てて。
「───…あの……?
朝岡さん……?」
そう首を傾げながら朝岡さんを呼ぶと
「────…あっ、あぁ。………ごめん………」
ようやくこっちを向いた朝岡さんの顔は
「─────………っ」
顔を真っ赤に染め、
余裕なんかなさげに、
ただひたすらうつ向いていた。