DEAR 2nd 〜Life〜
「───…ごめんなさい……」
……もう、それしか言いようがなかった。
要は、“気持ちもないのに彼女ヅラすんな”って言いたいんだろう。
きっと………
きっとあたしなんかより、マリアさんの方が何十倍も朝岡さんの事を考えているに違いない。
「彩ちゃん、謝らなくっていいんだよ。」
「そうだよ!!アヤヤは何も悪くないんだから!ねっ!!」
「───…でも……」
マリアさんの言う通りだし……。
どんどん落ち込んでしまう彩に、ゴローちゃんはフワリと微笑み……
「───…今日ね、純にとって久々のライブなんだ。
去年は倒れたりして、どうにもこうにもステージに立てなくてね。
久々に復帰して、本領発揮すると思うから見ててあげてほしいんだ。
……きっとあいつ、彩ちゃんがいてくれるだけで嬉しいと思う。」
「───……ゴローちゃん……」
───…遠回しに。
“そばにいていいんだよ”って言ってくれてるの……?
「……ありがとう……」
お礼を言って顔を上げた瞬間、
─────カチャッ!
「───ただいま♪
……ってあれ、どうした?みんなして固まって。」
「……あ……朝岡さん……」
「────純っ!!おかえりーっ♪」
いっちゃんは場の雰囲気を吹き飛ばすように、明るい声で朝岡さんに駆け寄った。
「────…?
何かあった?
それとも俺の顔に何か付いてる?」
「うん!!ライブ前で鬼みたい!」
「……壱、お前なぁ…」
「あはははっ♪」
いっちゃん───……
いっちゃんが気を使ってくれてるのかは分からないけど……。
そっと“ありがとう”、
と心の中で呟いた。
「───さっ♪
時間やし移動しよか♪」
「うん!!♪」
────……そして……
朝岡さんの声で、あたし達はいよいよライブ会場へと足を運んだんだ。