DEAR 2nd 〜Life〜




「───…ごめんなさい……」







……もう、それしか言いようがなかった。






要は、“気持ちもないのに彼女ヅラすんな”って言いたいんだろう。





きっと………





きっとあたしなんかより、マリアさんの方が何十倍も朝岡さんの事を考えているに違いない。






「彩ちゃん、謝らなくっていいんだよ。」





「そうだよ!!アヤヤは何も悪くないんだから!ねっ!!」





「───…でも……」






マリアさんの言う通りだし……。





どんどん落ち込んでしまう彩に、ゴローちゃんはフワリと微笑み……








「───…今日ね、純にとって久々のライブなんだ。




去年は倒れたりして、どうにもこうにもステージに立てなくてね。




久々に復帰して、本領発揮すると思うから見ててあげてほしいんだ。





……きっとあいつ、彩ちゃんがいてくれるだけで嬉しいと思う。」







「───……ゴローちゃん……」







───…遠回しに。







“そばにいていいんだよ”って言ってくれてるの……?







「……ありがとう……」






お礼を言って顔を上げた瞬間、






─────カチャッ!







「───ただいま♪




……ってあれ、どうした?みんなして固まって。」






「……あ……朝岡さん……」






「────純っ!!おかえりーっ♪」





いっちゃんは場の雰囲気を吹き飛ばすように、明るい声で朝岡さんに駆け寄った。






「────…?



何かあった?

それとも俺の顔に何か付いてる?」





「うん!!ライブ前で鬼みたい!」





「……壱、お前なぁ…」





「あはははっ♪」








いっちゃん───……






いっちゃんが気を使ってくれてるのかは分からないけど……。






そっと“ありがとう”、

と心の中で呟いた。









「───さっ♪

時間やし移動しよか♪」





「うん!!♪」








────……そして……





朝岡さんの声で、あたし達はいよいよライブ会場へと足を運んだんだ。




< 83 / 475 >

この作品をシェア

pagetop